呉王の実弟・夫概が秦楚の連合軍をいまだ攻撃していないと知った孫武は、夫概の謀反を確信すると同時に、自分も闔閭に関与を疑われることを予感するのだった(見事に的中してしまうのだが)。
そこで、孫武は危険を避けるため妻の漪羅と使用人の田狄を姑蘇に帰すと、兵を集めて郢へ呉王を救出に向かう準備をする。
一方、陰謀を張り巡らせて王位を狙う夫概(王子の夫差よりはまだ頭がいいのだろう)がいよいよ行動を起こす。そこで霊樾が使者となって楚の昭王のもとへ行き、秦楚軍は呉の姑蘇へ向かう夫概を追撃せず郢を攻めることで昭王と合意すると夫概はとうとう反旗を翻すのだった。
そしていち早く姑蘇に戻った夫概は、第二王子の終累(琴の名人で武人ではない)を監禁して太子を廃する。
一方、郢では闔閭が夫概の謀反を知り激怒していた。闔閭は夫差と伯嚭を姑蘇に差し向け、郢にいる呉軍を緊急召集する。
しかし、今まで戦勝の喜びに浸りきって戦意も薄れていた呉唐蔡軍は、もはや統率がとれなくなっていたのである。
秦の加勢を得た楚軍が郢奪還へと乗り出す中、呉軍の綱紀は緩み、統制を欠いていており形勢は不利であった。
そこで孫武は闔閭に対し、すぐさま郢を捨てて瀚玉関で待機するよう求め、秦楚連合軍の前後を挟撃する作戦を立てる。
しかし、ようやく占領した郢を捨て切れぬ闔閭は、郢での決戦に加わるよう孫武に下命する。孫武は闔閭の命を危惧し、士気の高い秦楚連合軍へ対抗するべく策を講じて救出へ向かう。
一方、姑蘇では闔閭の留守を狙い、夫概が呉王即位を宣言していた。
まずは知略に長ける孫武を味方に引き入れんと、夫概は孫武の留守宅を訪ねるのだった。
妻の帛女と漪羅は、夫概に毅然として立ち向かうが、一人息子の孫馳を人質に奪われてしまうのだった。
動揺する帛女に、漪羅は孫馳を救い出すと告げ、単身で王宮へと乗り込んで行く。
そこで、孫武からの言伝があるとして漪羅に耳打ちされた夫概は、慌てて孫馳を解放してしまう。
漪羅は孫馳の尻にあるトカゲのような痣が、夫概に災いをもたらすと告げたのである。
夫概の信奉する易に関連づけた漪羅の機転が孫馳の危機を救ったのだった。
その一部始終を見ていた霊樾姫は、夫の夫概に見切りをつけ王宮を後にすると、
昭王に援助を求めることを名目に姑蘇を後にした。城壁には霊樾に望みを託す夫概(ホントにフガイのない男だ)の姿があった。
一方、郢の闔閭は秦楚連合軍に猛攻され、窮地に陥っていた。
そこに孫武が颯爽と現れる。強敵の蒲子虎率いる秦からの楚への援軍は、逃げる偽孫武を追い詰め殺害したと思ったのだが、それは孫武の影武者を務めた勇猛な武将・呉壁であった。
孫武は呉壁の活躍の間に闔閭を救出し、呉へ戻るため足を進めていたのだ。
楚の昭王が宿願の郢奪還に成功したことより、我が任務を終えたとする蒲子虎は、秦に帰国するのであった。
このたびの楚攻略は、天下統一を夢見るばかりに滅ぼした国の治世を顧みなかった呉の大失敗の遠征であった。
そこで、孫武は危険を避けるため妻の漪羅と使用人の田狄を姑蘇に帰すと、兵を集めて郢へ呉王を救出に向かう準備をする。
一方、陰謀を張り巡らせて王位を狙う夫概(王子の夫差よりはまだ頭がいいのだろう)がいよいよ行動を起こす。そこで霊樾が使者となって楚の昭王のもとへ行き、秦楚軍は呉の姑蘇へ向かう夫概を追撃せず郢を攻めることで昭王と合意すると夫概はとうとう反旗を翻すのだった。
そしていち早く姑蘇に戻った夫概は、第二王子の終累(琴の名人で武人ではない)を監禁して太子を廃する。
一方、郢では闔閭が夫概の謀反を知り激怒していた。闔閭は夫差と伯嚭を姑蘇に差し向け、郢にいる呉軍を緊急召集する。
しかし、今まで戦勝の喜びに浸りきって戦意も薄れていた呉唐蔡軍は、もはや統率がとれなくなっていたのである。
秦の加勢を得た楚軍が郢奪還へと乗り出す中、呉軍の綱紀は緩み、統制を欠いていており形勢は不利であった。
そこで孫武は闔閭に対し、すぐさま郢を捨てて瀚玉関で待機するよう求め、秦楚連合軍の前後を挟撃する作戦を立てる。
しかし、ようやく占領した郢を捨て切れぬ闔閭は、郢での決戦に加わるよう孫武に下命する。孫武は闔閭の命を危惧し、士気の高い秦楚連合軍へ対抗するべく策を講じて救出へ向かう。
一方、姑蘇では闔閭の留守を狙い、夫概が呉王即位を宣言していた。
まずは知略に長ける孫武を味方に引き入れんと、夫概は孫武の留守宅を訪ねるのだった。
妻の帛女と漪羅は、夫概に毅然として立ち向かうが、一人息子の孫馳を人質に奪われてしまうのだった。
動揺する帛女に、漪羅は孫馳を救い出すと告げ、単身で王宮へと乗り込んで行く。
そこで、孫武からの言伝があるとして漪羅に耳打ちされた夫概は、慌てて孫馳を解放してしまう。
漪羅は孫馳の尻にあるトカゲのような痣が、夫概に災いをもたらすと告げたのである。
夫概の信奉する易に関連づけた漪羅の機転が孫馳の危機を救ったのだった。
その一部始終を見ていた霊樾姫は、夫の夫概に見切りをつけ王宮を後にすると、
昭王に援助を求めることを名目に姑蘇を後にした。城壁には霊樾に望みを託す夫概(ホントにフガイのない男だ)の姿があった。
一方、郢の闔閭は秦楚連合軍に猛攻され、窮地に陥っていた。
そこに孫武が颯爽と現れる。強敵の蒲子虎率いる秦からの楚への援軍は、逃げる偽孫武を追い詰め殺害したと思ったのだが、それは孫武の影武者を務めた勇猛な武将・呉壁であった。
孫武は呉壁の活躍の間に闔閭を救出し、呉へ戻るため足を進めていたのだ。
楚の昭王が宿願の郢奪還に成功したことより、我が任務を終えたとする蒲子虎は、秦に帰国するのであった。
このたびの楚攻略は、天下統一を夢見るばかりに滅ぼした国の治世を顧みなかった呉の大失敗の遠征であった。