ピレネーではこの地特有の灼熱の太陽もしくは激しい雨が選手たちを苦しめるので有名です。

日本もここの所、急に暑くなってきましたが、まさにツールでも「灼熱」でした、最終日でも最高気温が37度、さらにゲリラ雨や雹が降って急に17度になったりとまさにサバイバルコースそのものです。

特に、灼熱の太陽を浴びたアスファルトに雨が降り始めると水蒸気が発生して疾走集団内部ではサウナ状態になってのぼせてしまうのだそうです。
「ただ呼吸が苦しかった。」と語ったニーバリなどの有力選手たちが振るわないわけのひとつがこれでした。

ピレネー第1日目では、観光地として冬はスキー、夏は洞窟探検で人気の「ラ・ピエール・サン・マルタン」でしょう。

ぴれ

しかしこの超級峠で、今年のツールは全てが決まった?ような思いにさせられました。
ツール初登場このラ・ピエール・サン・マルタンで、山の神クリス・フルームがライバルをまとめて叩き潰してしまいました。

それは、なぜにここまでするかというくらい完膚無きまでの勝利でした。

これでコース優勝に、マイヨ・ジョーヌ、さらには山岳賞マイヨ・ア・ポワ・ルージュまでも独り占め!

総合で最もタイムの近いライバルでさえ、すでに2分52秒もの差をつけてしまいました。

第2日目、この日の主役は総合優勝には関係のないティンコフチームのマイカでした。

この日トゥルマレ山頂での「ジャック・ゴデ賞」(賞金5000ユーロ)と山岳ポイント25ptを手に入れつつ、マイカは1人で先を続けた。

この日、マイカは「僕が大きな差をつけられるとしたら、トゥルマレのような長い峠しかなかったから、監督に『アタックさせてくれ』」と申し出たそうで、その後の30km近い長い下りも、落ち着いてこなし、フィニッシュへと続く3級峠でも勢いは衰えずに、トゥルマレの山頂で5分40秒あったマイヨ・ジョーヌ集団とのタイム差は、フィニッシュゴールでも5分21秒も残っていたのだからすごい!



しかし、第3日目までを通じてフルームを擁するチームスカイ勢のアシスト陣の層の厚さは、到底突き崩せるものではないなというのが証明されてしまったし、それが今年のツールの結論かなと思うと試合への興味がかなり薄れていく今日この頃なのでした。

なんだか、2015年ツール・ド・フランスは、これで終わったかなと思い始める?ピレネー山脈の3連戦でした。