この「ブラック」には、いろいろな定義づけがなされています。
ウイキペディアによれば「広義には入社を勧められない企業を指すインターネットスラング」とあり。さらに、「従業員に労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を強いたり、関係諸法に抵触する可能性がある営業行為を従業員に強いたりする、若しくはパワーハラスメントという暴力的強制を常套手段としながら本来の業務とは無関係な非合理的負担を与える労働を従業員に強いる体質を持つ企業」とあります。
実際、たとえば以下の事例のような企業については「神奈川県私立大学就職研究会」
加盟校の中で情報共有していて、学生の申告に基づいて各大学のキャリアセンタース
タッフが直接当該企業にコンタクトして事実確認を行っているのです。
なお、当該企業の内定者への対応や当該企業からの求人の取扱等の対処については
、当研究会としての基準はないので各大学が判断することとなります。
平成23年2月末、M大学キャリアセンターよりのご報告あり(企業など関係者実名
は伏せます)。
1.問 題【内定者に対する住居移転強要】
内定者に対し今年2月に入ってから「本社の青山に1時間をめどで働けるところに引っ越しすること」と強要した。求人情報では「月額交通費5万円まで」となっている。
2.問題企業
株式会社 X(労働者派遣業:資本金1億円、従業員84名、東京都港区南青山)
3.問題経緯
M大学では、2/25に内定学生より相談を受け、先方に連絡し、以下3点を確認している。
①急遽社長の方針で決定したものであること
②募集段階で情報開示していなかったことの非は認めるということ
③遠方の人は辞める傾向にあることも方針決定の根拠であること
また、M大学は「神奈川県私立大学就職研究会に今回の事例を報告する」ことと「学生は内定を辞退する考えになっており、法的問題にするつもりはない。」点を先方に申し伝えた。
大学間ではこのようなブラック企業の情報を共有しており学生への相談・指導に情
報を活用している。また、そうすることによる該当企業への制裁的意味合いもある。
ただ、このような情報はどの大学も得ているため、学生はやはりキャリアセンター
を活用した方がよいことはこれでよくおわかりだろう。