(だいぶ前の話しになり恐縮ですが、)

9月、中洲ジャズ2023に行く途中で吉田苑さんとこに立ち寄った際に出会った中古のスピーカー、DYNAUDIOのFOCUS 110。

その名声は聞き及んでいましたのでその場で試聴したかったのですが、残念ながらその時間がありませんでした。


ですが、「吉田苑さんとこで試聴出来なければウチで聴けば良いのよ。」と云うことで、お持ち帰りすることに。


小さなお子さんがいらしたのか四隅に落としてついたような打痕やら擦り傷などがありますが、ユニット自体に問題無しとの店長さんのお墨付きです。

(まぁ、代わりにサランネットが殉職されたようですが。)

セット完了。

paradigmのスピーカー、MONITOR SE ATOM FTを外すのは3年振りかな。


FOCUS 110の発売は2005年、定価は20万円。それに対してmonitor SE ATOM FTは2020年発売で定価は9万円(ベースは定価5万円)。

価格差がそのまま音質の差とは言いませんが、流石は名器との誉高いFOCUS 110。その表現力に明確な差を感じます。



SE ATOM FTの方はmonitorを標榜するだけあって全域に渡ってフラットな特性を示し、音にこれと言った色付けもなく、上流側の音を素直に出す印象。音の出し入れがスムーズで位相も揃っているうえ、ツィーターに取り付けられた音響レンズの効果か、音場は広大です。しかし、その反面、いささか音の密度感は低めです。


対してFOCUS 110は低音域に特色があり、タイトではあるがハイスピードでトランジェント特性が良い。それ故、低音の量感はSE ATOM FTの方が豊かですが音の輪郭はFOCUS 110が上で、全体的に音の密度が高く感じます。

また同じDYNAUDIOのEXCITE X14もハイスピードでトランジェント特性が良いのですが、明るく、時には一本調子に感じらるほど押し出し感が強いのに対し、FOCUS 110は音に陰影があり、憂いを帯びた描写力を感じます。


何かなし、FOCUS 110が後継機もなく廃番となったとき、多くのオーディオファンが嘆いたのも頷けられます。


さて、founder 40bの導入後、スピーカーをどうするか?

FOCUS 110は残すとして、オーディオ探しのキッカケともなった1st SYSTEMのLS-M7ともお別れかな?


それでは皆さま、良いお年をお迎えください。