SOULNOTEの10周年記念モデルとして開発、20プリメインアンプのA-1とともに発売されたCDプレーヤー。惜しくも使用するCDドライブユニットが生産中止となったため、昨年9月に廃盤となりました。

2016年発売、定価は180,000円(税抜)でした。


ブラックエディションです。

確か250台限定品だったような・・・。

A-1と同じデザインで、シャーシもたぶん共通。


本機はSOULNOTEの10周年記念として開発/発表されたものですが、 SOULNOTEの経緯はややこしく、先ず電子・電気機器の企画開発から生産、販売まで一貫した業務を展開する目的で設立された会社「CSR」が2006年に設立したブランドが「SOULNOTE」であり、またその「SOULNOTE」ブランドの製品の開発を担っていた鈴木哲氏がその販売を目的として設立したのが「株式会社SOULNOTE」でした。それが、2015年に鈴木氏が「株式会社SOULNOTE」の社名を「ファンダメンタル株式会社」に変更するとともに「CSR」から離脱し、「CSR」が「SOULNOTE製品」の販売も行うことになったようです。

その記念モデルがA-1/C-1なのですが、その開発時期にはまだ鈴木氏は「CSR」に在籍していましたので、「A-1/C-1の開発には鈴木氏も関与されている」とのことのようです。(もちろん、主管は加藤さんでしょう。)

まぁ何はともあれ、鈴木哲さんの知名度は絶大でしたので、その鈴木氏が去った後のSOULNOTEを支えるのですから「A-1/C-1」の開発には並々ならぬ力が入ったことは容易に推察されます。


前置きが長くなりましたが、C-1の最大の特徴はCDから読み取ったデータをバッファリング回路に一旦蓄積し、CD の中に含まれるジッター成分、サーボ系からの位相雑音成分を排除してCD に含まれる情報のすべてを後段の出力回路に受け渡す設計となっていることでしょうか。CDからのデジタルデータを内蔵メモリに一旦蓄積することによってPLL(位相同期回路)を排除,自身のマスタークロックだけで整えたデータをDACに送り込むことによって高精度なD/A変換を実現した同じSOULNOTEのdc1.0を想起させます。

実際、C-1からの出音は低音域から高音域まで驚くほど位相が揃い、また極めてハイスピードで音数も多く、「スピードが速くなると音が滑らかになる」ことを地で行っています。

未だ評価の高い同社のsc1.0と比べても恐ろしいほどの出来だと思います。


A-1とのツーショット。

A-1もC-1と同様、ハイスピード、ハイレスポンスな機体で、それ故極めてピーキーな特性を持ち、組み合わせる機器を選ぶ。パッシブインシュレーターとも言うべきKaNaDeを履かせて音を遅くしないとDYNAUDIOのEXCITE X14でも追随出来ない。




sc1.0やPD-70、最新のDCD-900NEと比べても異次元のCD再生能力を現す。

単純な物量ではなく、人智を尽くした恐るべきCDプレーヤーです。