大分県のとあるハードオフで発見したSACDプレーヤー。"SACDは再生出来ましたが、CDは再生出来ませんでした。"と言うジャンク品で、その割にはちょと高かったのですがリモコン取説付きだったので保護することにしたもの。

2005年発売、定価は80,000円(税抜)でした。

まあまあの美品です。


初代DCD-1500は1985年に発売されましたが、同年、CDプレーヤー界のドレッドノートたるCD-34の登場によってすっかり影の薄い存在となり、その後の後継機とも云うべき15xxシリーズも1650シリーズと755シリーズとに挟まれ、やはりパッとしません。

そして1500番では20年振りの登場となった1500AEですが、ヤフオクでの出品数を見るとタマ数が多く、地味ながらも結構売れたようです。


さて本機ですが、「SACDが再生出来るんだったら、レンズの清拭で直るんでね?」と思い、早速ボンネットを開けることに。

ご開帳〜。

うん、馬鹿でかいコンデンサーが無くて素敵だ。

ドライブユニット
marantz SA7001のものとそっくり。
独自の新開発と言ってもこの頃になるとどのメーカーも汎用のドライブユニットを使っていますが、強度的にもこれは随分とましな方かと思います。

見た目は1650AEと同じですが・・・、
1650AEのピックアップはHITACHIのHOP-1200Wなのに対して、1500AEのはHOP-1200Sでした。WとSとの違いって何なんでしょう? 
年式によっても違うのかも知れません。

レンズを清拭して見たところ、一瞬だけCDも再生出来るようになりましたが直ぐに再生不可に。
そこで、早速Amazonでポチりました。
左が取り出したもの、右が新品です。

取り替えて試運転。
問題なく動くようになりました。

早速2ndシステムに繋げて1週間ほど動かしたのち、試聴することに。
で、その音質ですが、DCD-1650AEに比べ音の立ち上がりが速く、また音の色艶や響き、低音の増強なども控えめで、位相を揃えて来ています。そのため、かなり生音に近いものとなっており、衝撃波の再現度も先ずまずです。そのため、原音再生を目指している2ndシステムでも音の加飾は程よく、破綻なく聴かせてくれます。

PD-30に比べればスピードは半歩遅いが音の色艶や響きが程よく乗り、聴いてて心地良い。後継機の1500SEになるとハイレゾを意識してか、かなり加飾され、位相が狂ってしまっていた。この傾向はRE、NEでも同様で、上級機ほど遅くて位相が狂い、聴感に違和感を感じて聴いてると気分が悪くなる。

電源回路

オーディオ回路
1650AEと比較して、剥き出しのEIトランスに加え、シンプルで大容量•オーディオ専用電解コンデンサーも採用していないことが音の良さにつながっていると思われる。
1650AEも剥き出しのEIトランスコアを採用してればなぁと思う。