先日の10月11日、ホークス戦を観た帰りに吉田苑に寄って来ました。
8月初めに寄った時と同じ時間帯ですが、すっかり日が暮れるのが早くなりました。


丁度、ParadigmのPERRONAD 3Fが鳴ってましたが、スピーカーが鳴ってると言うよりも音が自然に湧き出している印象。てっきりアンプはNmodeのデジアンかと思ったら、フランスのメーカー DEVIALETのEXPERT 220 PROでした。


これは単にプリメインアンプ(プリアンプとしても動作可能)としてだけではなく、USB/DAC、ネットワークプレーヤー(Roon Ready対応)、フォノイコライザー(MM/MC対応 / 13のイコライザカーブから選択可能)の機能も併せ持つ、オールインワンのハイテクインテグレートコンポです。最大の特色は、スピーカーの特性に合わせたアンプへと進化出来るモード: SAMを搭載していることで、現在約600種のスピーカーに対応しており、この中にはPERRONAD 3FもDIATONEのDS-4NB70も含まれています。
このSAMの有無で試聴して見ましたが、無しだとPERRONAD 3Fがただのスピーカーのように鳴り、有りだとスピーカーが消えます。


DS-4NB70でも聴いてみましたが、相変わらず見事な鳴りっぷり。とてもこんなコンパクトな機体から、一瞬のうちに部屋全体を埋め尽くす豊かな低音が生まれてくるとは想像し難いものです。

何気に店長さんに「この弟機は出ないの?」と聞いたら、「出ません。このNB70が最初で最後で生産もやめます。」とのこと。なんでも往年のダイヤトーンファンが、「こんな音、ダイヤトーンの音じゃない。」とあちらこちらで非難して潰してしまったとのこと。たぶん、多くのオーディオショップでもNB70の特性を理解せず、トロくて味付けの濃い高額機と組み合わせて聴かせてたのも一因かと思いますが、なんとも勿体無いことです。これでは日本のオーディオが廃れる一方なのも納得です。


イノウエスピーカー以来の、分割振動しないスピーカーだったDS-4NB70。奇しくもイノウエスピーカーと同様、潰される運命を辿ることに。
吉田苑さんではこれに代わる、上流側のアンプやプレーヤーの音をそのまま出せるスピーカーが無いため、当面はこのNB70を使い続けるとのこと。
余談ながら、「このNB70、売って?」と言ったら「エージングに2年掛かるからお断りします。」とのことでした。