福岡のとあるH/Oで発見したCDプレーヤー. 「再生できません.」のJUNK品でしたが,ピックアップレンズの清拭で直らないかなと思い,保護することにしました.
1988年発売,定価は59,800円でした.
先日紹介したTD-V721と同時に保護したもの.
本機は16bitDAC「PCM56P」にディスクリート構成の2bitDACを付加した,L/R独立のフルタイム・リニア18bitコンビネーション-4 D/Aコンバーターを搭載したCDプレーヤーです.
持ち帰って早速動作確認したところ,TOCは容易に読み込みますが再生することが出来ません. スキップボタンを押すと何曲か先に飛びますが,やはり再生できません.
これは恐らく,ウォームギアを駆動するベルトが緩んでいるのだろうと思い,開腹してベルトを交換することに.
開腹.
天板は1㎜厚ですが中央部に1㎜の鋼板を貼り付け,補強されています.
電源部.
トランスはBANDO製. 電源回路に見える大きなコンデンサーはニチコン製で,容量は50V 2200μF.
オーディオ回路.
真ん中に見えるのがBB社のDAC「PCM56P」. 音が良いのに定評があります.
注目なのがDAC部以降のアナログ回路で,オペアンプが見当たらずディスクリート構成となっており,どのような音が出るのか楽しみです.
CDドライブユニット.
CDドライブユニットのベースはプラスチック製で,スライド機構はウォームギア式を採用しています.
CDドライブユニットを取り外すため,先ずはブリッジとトレイを取り外します.
続いてユニットを固定している4か所のネジを緩めると,ポンとユニットを取り出すことが出来ます.
ポン.
上の方に見えるゴムベルトがユルユルだったので,コンパスカッターでゴム板から切り抜いたベルトに交換します.
ウォームギアは2か所で止められているだけなので外すのは簡単.
また,CDドライブユニットはプラスチック製の脚でフローティングされています.
4thシステムに組み込んでの試聴.
期待した通り,音場が広く展開したスピード感のある音でした.
また,この時代のマルチビット機らしく中音域に厚みを持った温かみのある音で,高音域も良く伸びます.
スピード感や解像度などはCD3300に一歩譲りますが,中音域の厚みや高音域の響きの美しさなどは本機の魅力です.
試聴に用いた1枚.
ハイブリッドSACDソフト,「Pure3 Feel Classics ~Naoya Shimokawa~」.
本当なら2013年に発売される予定だったのが延びに延びて,ようやくこの4月に発売されました.
F.I.X.RECORDSがおくる高音質CDプロジェクト“Project Pure”シリーズのソフトで,第1弾「Pure AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS」、第2弾「Pure2 Ultimate Cool Japan Jazz」に続く第3弾となります.
期待に違わぬ高音質盤に仕上がっていますが,ただ残念なのは今回の作品にはヴォーカル曲が収録されていないこと.
Suaraさんの唄声が聴きたかった・・・.
*:.。. (ノ´ω`・。)・*:.。. クスン