福岡のH/Oで発見したCDプレーヤー.「再生しません.」のJUNKで,中からはカラカラカラーンと云う乾いた音もしないことからピックアップ部がいかれている可能性もありましたが,希少性のあるプレーヤーであることから保護することにしました.
発売は1987年,定価は180,000円でした.
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意外にも,本機は事実上,Pioneer初の上級CDプレーヤーです.
Pioneerらしく,銅メッキハニカムシャーシを採用したのをはじめ,電源部はトランスをオーディオ用とデジタル/サーボ用とで分離させて本体外部にマウントし,相互干渉を極力抑えています.
また,ピックアップ部にはLDプレーヤーで培った技術を活かした,新開発の3ビーム方式クリーンレザーピックアップ「PWY1004」を搭載しており,その駆動はリニアモーター式となっています.
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銅メッキされたハニカムシャーシと,背面にマウントされた独立電源トランス
 
一方,DA変換部ですが,4オーバーサンプリング18ビットデジタルフィルターと左右独立18bitD/Aコンバーター「PCM65P」の組み合わせで,信号の直線性を高めるために最大ビット(MSB)から4SBまでの歪補正をD/Aコンバーター背面の可変抵抗器で調節しているようです.
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さて本機ですが,早速持ち帰って動作確認したところ,トレイの開閉はスムーズで,CDをローディングするとTOCを読み込もうとしますが,上手く読み込めません.
そこで,いつもの通りピックアップレンズ部の清拭を行った結果,5回に一回はTOCを読み込んで再生するようになりましたが,それでも曲の途中でノイズが入ったり飛んだりして,安定して作動しません.
 
これまでだったら,禁断の可変抵抗器(VR)をいじって様子を見るのですが,ざっと見てもてVRが9個はあり,測定器の調整は無理だと思い,断念しました.
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サーボ回路基板. VRはほかにも,右の銅メッキされたケースの中にも存在する.
 
しかし,束の間聴いた音は,Pioneerらしく高音もきれいでしたが,低音域も厚く,左右の広がり感や解像度も素晴らしいものだったので,近くの家電量販店にダメもとで修理依頼をしました.
その結果,Pioneerではすでに部品が欠品しており,修理不可との返事がありました.
トホホです( ノω-、)クスン
 
はてさて,如何したものか・・・.
(To be continued??)
 
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トレイが閉まると,クランパーがスクリュー回転誌ながら下がり,チャッキングします. 非常に凝った造りですね.