20090131 日本経済新聞 朝刊
国土交通省が三十日発表した二〇〇八年十二月の新設住宅着工戸数は、前年同月比五・八%減の八万二千百九十七戸と六カ月ぶりに減少に転じた。世界的な景気後退を受け、国内でも雇用情勢の悪化などから住宅の購入を見合わせる動きが出ており、不動産業者が分譲住宅などの新規着工を見送る動きが目立つ。〇八年通期では前年比三・一%増の百九万三千四百八十五戸だった。
着工戸数は〇七年六月に耐震偽装の再発防止を目指し建築確認を厳しくした改正建築基準法の施行以降、急減。反動で〇八年七月からは前年同月比で増加が続いていた。しかし、景気悪化で十一月には前年同月比でほぼ横ばいとなり、十二月に再び減少に転じた。
改正建築基準法の影響を除くため〇六年までの五年間の十二月の平均値と比べると、〇八年十二月の着工戸数は一七・四%減と低水準。うち分譲マンションは三八・三%減と減少幅が大きい。販売低迷で大都市圏では買い手のつかない在庫が積み上がっているため、不動産開発業者が新規着工を見合わせている。賃貸向け住宅は八・八%減と落ち込みが少ない。
〇八年通期の着工戸数は二年ぶりに増加に転じたが、〇七年は改正建築基準法の影響で前年比一七・八%減と大幅に落ち込んでいた事情がある。〇八年の着工戸数は直近のピークの一九九〇年(百七十万七千百九戸)と比べると三割以上低い。
〇六年までの過去五年間の平均値と比べると、九・三%減だった。
地域別では首都圏は前年比一一・七%増、中部圏は三・五%増だったが、近畿圏は一・六%減、その他地域は二・三%減だった。
政府は住宅ローン減税の大幅拡充を予定するなど不動産市場の活性化を進める方針だ。ただ住宅着工の先行指標である建築確認の申請件数は、〇八年十二月は一二・七%減と三カ月連続で前年同月割れ。国交省は住宅着工の先行き不透明感が高まっているとして「当面は厳しい状況が続く」とみている。
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