20090129 日本経済新聞 朝刊
派遣の職求め他県に 暖房切って生活費抑制
急速な景気悪化が、母子家庭の生活に影を落としている。奨学金を貸し出す団体の緊急調査では、約八割の家庭が「昨年九月より生活が苦しくなった」と回答。もともと経済力に乏しい家庭も多く、進学を控えた子供の学費が重くのしかかる。それでも「子どもの夢をつぶしたくない」。暖房を切って生活費を切り詰め、家族総出で働くなど、何とか学費を捻出(ねんしゅつ)しようとしている。
昨年三月、病院の事務職の契約が満期になって退職した仙台市の女性(46)は再就職を目指したが、約十五社から採用を断られた。雇用保険の給付が切れた同九月以降は、日雇い派遣で得る日給約六千円の収入と夫の月十万円の遺族年金だけが収入源。翌日の生活費を捻出するため、山形県内や東京都内の派遣先にまで、業者が用意した観光バスで往復する日々が続いた。
仕事がない年末年始は、三年前に病気で亡くなった夫の実家から送られるコメや野菜で年越しした。
それでも高三の長女(18)と高二の長男(17)の進学だけはあきらめない。長女は都内の音楽大への進学を希望しているが、月四万円のピアノレッスン代だけは死守。「経済的な理由で子どもの夢をつぶしたくない」との思いからだ。
夫が生前、高校入学祝いにと長女に贈ったフルート。長女からそっとそのフルートを手渡され、質屋で生活費に替えた。子どもたちもアルバイトで家計を支える。「惨めな思いをしないよう、子どもには大学を卒業させたい。『負』が連鎖するのは絶対避けたい」。切実に思う。
病気などで親を亡くした学生に奨学金を貸し出している「あしなが育英会」は今月上旬、高校生の子どもがいる全国の母子家庭千八百七十八世帯を対象に緊急アンケートを実施(回答率は四三・三%)。その中間結果によると、現在の暮らし向きが昨年九月ごろより苦しくなったと答えた家庭が七八・五%を占めた。
学費が不足し、子どもの勉強や進学への意欲が落ちたという家庭は一六・四%。子どもが進学をあきらめた家庭も九・一%あり、ともに前回調査(昨年二月)に比べ二ポイント前後増えた。
十一年前に夫を病気で亡くした東京都中野区の女性(44)。高校三年の次女(18)が今春、高二の長男(17)も来春に大学進学を目指すが、物価高の影響で食費が前年の二割増に。節約するために「おせちのない正月」を初めて過ごした。事務職のパートなどで一家を支える。
大学三年の長女(21)も含め三人の子どもは学費などを稼ぐためのアルバイトに忙しい。年末年始も家族がそろって過ごしたのは十二月三十日だけ。暮らしている都営住宅では暖房も入れない。常に「お金」を意識し、「長女が就職すれば食いぶちが減るかも」とふと思ってしまう自分が嫌になることもあるという。
手当などの支援 あり方見直しを
ひとり親を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)の「Wink」の新川てるえ理事長 昨秋から仕事が見つからない母親からの相談が増えている。国は自立支援を名目に手当を減らしているが、心のケアも含めて支援のあり方を見直すべきだ。
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