20090107 日経MJ(流通新聞)
産地・添加物不安も要因
(1)食費全体の傾向では、「外食」が減って自宅で作る「内食」が増加
(2)「中食」の購入は若い女性や中高年男性は増加傾向で、四十代女性や主婦層などは減少傾向
(3)中食購入の増加理由、減少理由の両方に節約志向が影響している
景気後退で節約志向が強まる昨今、右肩上がりで伸びて来た弁当や総菜などの「中食(なかしょく)」市場が踊り場を迎えたことが、日経産業地域研究所の調査でわかった。調査では消費者が過去一年に中食にかけた費用は前年に比べて「増えた」と「減った」が拮抗(きっこう)。増えた・減った理由のそれぞれで節約意識が目立ち、特に主婦層が中食を減らしている。
本社産業地域研究所が首都圏の消費者に、食費や日ごろの食生活について聞いた。まず目立ったのが、食品の値上がりや不景気などによる生活防衛意識の高まりだ。全体で外食が減り、家庭での手作り料理(内食)が増えるといった「外から内」への流れがある。
「食費全般」をみると「やや増えた」も含め「増えた」人が合計で三三・四%で、減った人の合計(一六・七%)の二倍だ(図表1)。日常的な食品が値上がりし、普段の買い物全般で支出増になったとの意識が強い。個別のジャンルごとにみるとより費用がかかりがちな「外食」を減らし、手作りの「内食」を増やしている姿が明らかだ。
外食と内食の間にあたる「中食」は、増加と減少がせめぎあい方向感が定まらない。増えた人の合計と、減った人の合計とを比べると一・八ポイントの小差で、わずかながら増えた方が多い。ただ、「増えた」と断言した人(二・四%)と「減った」人(一〇・一%)とでは、「減った」方が約四倍と多く、減少の勢いの方が強かった。
性年代別でも増減傾向は異なった。過去一年の中食購入の増減で、増加合計から減少合計を引いたポイントを出すと、増加傾向が目立ったのは、まず中高年男性や若い女性だ(図表2)。四十代や六十代男性に加え、女性は二十代や未婚者が中食の費用を増やした。世帯年収が高く、比較的生活に余裕がある層も中食費を増やしていた。
一方、中食の購入の減少比率が高かったのは、四十代女性や専業主婦などで、内食が増えた層と重なる。手作りして、外食も中食も減らす本格的な節約をする時間も調理技術もあるためだろう。
ただ、中食の購入が増えた人でも減った人でも、それぞれの理由で節約志向が強く出ていた。
中食費が増えた人に理由を聞いたところ、一位は「忙しくて料理の時間が減った」(四四・九%)だ(図表3)。中食は時間節約といった利便性がもともと高く、特に働き盛りで「時間がない」世代でもある三十―四十代で五割を超えた。三十―四十代の働く女性の場合は六割近くに上った。
似たイメージの「料理や片付けが面倒になった」も二八・六%で三位だが、こちらは未婚女性で比率が五割弱と高い。
節約を理由にして、中食の購入を増やす動きも見られた。例えば中食費が増えた理由でも、「材料をそろえるより割安」が四〇・八%で二位だ。五十―六十代では五割以上だった。実際に総菜売り場でも「三十品目のサラダ」など、多くの材料を使う商品が人気だ。「外食を減らした」という理由も、中食を増やした人の一九・四%と二割が回答した。外食を減らして中食を増やす流れも一定程度ありそうだ。
一方、中食費が過去一年で減った人の理由では、もちろん節約が大きい(図表4)。一位が「家計を引き締めるようになった」(六七・〇%)で、二位には中食は「家で作るより割高」(五八・二%)が続き、まさに生活防衛で総菜を買うこともやめている格好だ。
ただ、三位は「素材の産地や添加物が気になるようになった」(五三・八%)で、特に女性で五七・九%と比率が高い。産地を表示する野菜など生鮮品に比べて、弁当や総菜などの加工品は一部の主要材料で表示する例はあるが、大半は記載がない。有害物質混入や産地偽装など食の安心を揺るがす出来事が続き、加工食品への眼が厳しくなったことが、静かな中食離れを起こしている様子もうかがえる。
別途、「二、三年前に比べ食品購入で安全性をより意識するようになった」に「あてはまる」と強く肯定した人は、全体が五六・〇%のところ、中食費を減らした人では七四・七%と高い。
外食産業総合調査研究センターによると、中食市場は一九九四年の五兆円弱から二〇〇七年は六兆四千九百八十七億円と伸びてきた。ただ、〇七年の伸びは〇・九%にとどまり、〇八年はまだ集計がまとまっていないが、初の前年比マイナスの可能性もある。
中食でも地元の食材を利用した「地産地消」弁当など国産素材を主に利用し、それを前面に打ち出す動きも広がる。消費者の節約志向は今後も一段と強まるなか、コストを抑えながら「安心」を確保できる商品力やマーケティングが課題だ。
(日経産業地域研究所
研究員 伏見小百合)
▼調査の方法 首都圏に住む二十―六十九歳の男女六百人を対象に、二〇〇八年十月に郵送法で実施した。回収率は六九・〇%。
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