20090106 日本経済新聞 夕刊

 野村不動産ホールディングス(HD)の株価が持ち直している。オフィス空室率の上昇傾向を受け、特に昨年十一月の下げがきつかったが、年明け五日の終値は千七百八十七円と、十一月安値(千八十七円)より六割強高い水準。東芝不動産の買収効果や、マンション不況からの早期立ち直り期待が背景にある。
 野村不HDは昨年末、東芝不の買収で今三月期に約二十億円の営業利益の改善効果があると発表した。今期営業利益は東芝不を連結する前の段階で前期比四%減の見通しだが、押し上げ効果が期待される。
 「マンション不況からの持ち直しを期待した買いも一部で入っている」(野村証券の福島大輔シニアアナリスト)。
 マンション分譲はビル賃貸と比べ、落ち込みも早いが立ち直りも早いとされる。マンション販売は住宅ローン減税などの政策効果が今後出るとの見方があるが、マンション分譲専業は昨年、新興勢などの倒産が相次いだ。そこでマンション事業を展開する大手不動産株に資金が向かった面もある。
 十一月安値からの上昇率は三菱地所や住友不動産が約五割で、野村不HDの反発は大きい。利益に占めるビル賃貸の割合が五割を超える菱地所などに対し、野村不HDは一割強と小さいことが背景だ。もっとも景気は悪化傾向でマンション分譲の先行きも不透明。株価も予想しにくい状況が続く。



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