20081224 日本経済新聞 夕刊
企業の景況感が大幅に悪化している。法人企業景気予測調査で大企業の景況感を示す指数は、これまで過去最低だった二〇〇八年四―六月期のマイナス一五・二から、十―十二月期にマイナス三五・七まで下がった。企業が内部留保や有利子負債の圧縮を優先し、従業員還元を後回しにし始めた姿も鮮明になった。原材料価格の上昇は一服したものの、企業は世界経済の急激な落ち込みで先行きを見通せなくなっている。(1面参照)
十―十二月期の企業の景況感は米欧発金融危機の余波が実体経済に及び、国内外での販売不振や企業の設備投資の抑制などが進んだ影響が色濃く表れた。七―九月期に企業の重しとなっていた原油高の影響は薄れ始めているが、国内企業は危機的な局面にさしかかっている。
トヨタ自動車が〇九年三月期に戦後初の営業赤字を見込むなど、今後の企業収益はドミノ倒しで悪化するおそれもある。経営環境が悪くなるとみる企業にその理由を聞くと、国内外での需要減を警戒する声が多く上がった。資産価格や為替レートの動向を重視する意見も目立ち、金融危機での保有不動産の価格下落や、円高の急速な進行に敏感になっている。
大企業の利益配分姿勢としては「内部留保」が六一・二%(複数回答)と首位で、設備投資や株主・従業員への還元を上回る。雇用環境の一段の悪化も避けられそうにない。大企業・製造業に雇用の過剰感が出始め、全産業ベースではパートの雇用に過剰感があると答える企業が増えてきた。企業活動の停滞が家計に深刻な影を落としつつある。
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