20081222 日本経済新聞 朝刊

民間では一般的でなく
 社会保険庁の後継組織として二〇一〇年一月に発足する日本年金機構の職員手当に関し、同庁が転居を伴う転勤者を対象に「広域異動手当」の支給を検討していることが分かった。民間企業では一般的でないうえ、異動先地域の民間企業との賃金水準差を埋めるための「地域手当」と二重取りになる可能性もある。
 国家公務員の給与のあり方を定める給与法によると、六十キロメートル以上異動すると広域異動手当が支給されるが、地域手当の対象地域と重複する場合は、地域手当を優先して払う規定となっている。
 ただ「非公務員型の公法人」という組織形態の日本年金機構は同法には拘束されず、社保庁は機構で両手当の調整はしない方向で検討中。有識者による機構設立委員会では「手当の併給だ」などの批判が出ており、広域異動手当の即時廃止も視野に是正策について結論を出す方針だ。
 社保庁が〇七年度に支給した地域手当は約三十九億円、広域異動手当は約一億円。同庁は「機構では職員の全国異動が原則」として、広域異動手当の意義を主張。発足後五年間の措置とするなどの妥協案を模索している。


-----------------------------------------------