20081213 日経プラスワン

 「大掃除はまず、部屋の中の『在庫整理』から始めたい」。こう話すのは東京都世田谷区に住む会社員のUさん(35)。まず不用品を処分してすっきりしてから、大掃除に取り掛かるつもりだ。
 Uさんが最初に手を付けたのは、ビジネススーツ。衣替えの時期に整理するのが効率的なようにも思えるが「もう着ない物かどうか決断するには大掃除がいいタイミング」という。長年、たんすの中で眠っていた二十代のころに着ていたスーツなど二着を紳士服店に持ち込み、二着で計三万千五百円分の商品割引券を手に入れた。割引券は同じ紳士服店で一定額以上の商品を購入する際に使用できる(表A)。次は書籍を整理し、少しでも現金化できる処分方法を探るという。
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 Uさんが利用したコナカは約十年前に下取りを始め、これまでに約百万着を引き取った。不用なスーツや礼服を店舗に持ち込むと、自社製品に限らず、一着当たり一万五千七百五十円の「商品割引小切手」と交換してくれる。有効期限内に三万六千七百五十円以上のスーツや礼服を購入する際に、一着に付き一枚使用できる。ただし、そのほかの割引とは併用できない。二〇〇八年七月からは、ワイシャツやブラウスも一枚当たり五百円の「商品割引小切手」で下取りを始めた。
 不用品の売却には、ネットオークションの利用も有効。ただ、商品の写真や説明をネットに掲載したり、見えない落札者と売買のやり取りをしたりすることに手間や不安を感じる人も多い。
 東京都渋谷区の会社員Mさん(40)は、年内に部屋の模様替えをするつもり。ため込んだDVDやゲームソフトの数を減らそうと、ネット上で中古ソフトの販売・買い取りを手掛ける「イーブックオフ」のサービスを利用した。
 買い取り依頼のメールを送ると、早ければその日のうちに宅配業者が商品の回収に来る。送料は無料。数日後には査定の結果がメールで届き、納得すれば売却する。納得できない場合は、イーブックオフからソフトが送り返されてくる。この際の送料も無料(表A)。
 Mさんが査定に出した人気海外ドラマのDVD十二巻入りコレクターズボックスの買い取り価格は二千百円。「ネットオークションに出せば、もう少し高い値段で売れた可能性があるけど、手間を考えれば、これで納得」という。
 「きれいでないと売れないだろうという先入観を捨てて、とにかく一度、店に持ってきてみては」と助言するのは、全国に「セカンドストリート」というリサイクル店を展開するフォー・ユーの曽我部新さん。同社は家庭から出る不用品を買い取り、商品として販売している(表A)。
 店内の目立つ場所に「買い取りカウンター」があり、週末ともなると、一日に百五十人以上の人が、買い取りを希望する品々を持ち込むという。買い取りの対象は衣類、アクセサリー、家電、家具、楽器など幅広い。
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 年末の大掃除の時期になると、タオル、石鹸、食器など、使わずにしまったままだったギフト商品の買い取り希望が増えるという。買い取り価格は商品によって異なり、一概には言えないが、例えば未使用のタオル、食器などのギフト商品であれば、定価の一割程度がメドになる。テレビ、オーディオ機器などの家電は、故障なしで購入から五年以内のものなら、買い取り可能という。表Bにリサイクル店に少しでも高値で買い取ってもらうコツを挙げた。
 「今まで捨てていたような物にも値段が付くことに驚く人が多い」(曽我部さん)。「宝の山」とは言えないまでも、少しでもお得になるなら、大掃除での不用品の処分も楽しくなるかもしれない。
(手塚愛実)


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