20081213 日本経済新聞 朝刊

 二〇〇九年度の税制改正では、個人向けの減税を大幅に拡充する。住宅ローン減税では、所得税などから差し引ける額を過去最高に引き上げる。ハイブリッド車など低公害車については、性能に応じて車検時にかかる自動車重量税と自動車取得税を減らす。中小企業も一時的に法人税を軽減する。低迷する景気を刺激する効果を狙ったものだが、消費者や企業の投資が増えるかどうかは不透明だ。(1面参照)
 住宅ローンで最も優遇されるのは耐久性が高い「長期優良住宅」。十年間で最高六百万円(〇九―一一年に入居した場合)の税額控除が受けられるようになる。一般住宅については最高で計五百万円(〇九―一〇年入居の場合)の控除が受けられる。年収が多くない人でも恩恵を受けられるように、所得税から控除しきれない分を住民税から最高九・七五万円を差し引く仕組みも導入する。
 長期優良住宅については、一般住宅より割高になった部分(かかり増し費用)の一〇%分を、その年の所得税から差し引く。省エネルギーやバリアフリーの改修工事でも、標準的な工事費用か実際にかかった工事費用のうち、少ない方から一〇%を税額控除する。
 自動車を購入した時や車検時にかかる税金も軽くする。低公害車の自動車取得税と重量税について、燃費などの性能に応じ、通常かかる税金のうち五〇―一〇〇%を三年間に限って軽減する。税金が完全に免除されるのは、ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車など。自動車重量税については新車だけでなく、すでに購入済みの車も車検時に税負担を軽減する。
 株式売買時の譲渡益や配当についての軽減税率(一〇%、本則は二〇%)も一一年までの延長が決まった。優遇税制は〇九年から段階的に廃止する予定だったが、低迷する株式市場の下支え策として続けることにした。
 年間百万円を上限に最長で五年間、総額で五百万円までの株式投資については、配当と譲渡益を非課税にする制度も一二年以降に導入する。年間で一人当たり一つの特別な口座を開設できるようにし、そこから株式投資した配当や譲渡益に課税しないようにする。


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