20081213 日本経済新聞 朝刊

 《国税》
 ▽取引相場のない株式などに係る相続税の納税猶予制度などの創設
 経営承継相続人が非上場会社を経営していた被相続人から相続などによりその会社の株式などを取得し、会社を経営していく場合には、経営承継相続人が納付すべき相続税額のうち、相続などにより取得した議決権株式などに係る課税価格の八〇%に対応する相続税の納税を猶予。
 ▽取引相場のない株式などに係る贈与税の納税猶予制度の創設
 (1)後継者が経済産業相の認定を受ける非上場会社を経営していた親族から贈与により保有株式などの全部を取得し、会社を経営していく場合には、その猶予対象株式などの贈与に係る贈与税の全額の納税を猶予。
 (2)贈与者の死亡時には猶予対象株式などを相続により取得したものとみなし、贈与時の時価により他の相続財産と合算して相続税額を計算する。
 ▽市街化区域外の農地に係る相続税の納税猶予に次の措置を講じる。
 (1)農業経営基盤強化促進法に基づき貸し付けられた農地を適用対象。
 (2)市街化区域外の農地の特例適用を受ける場合は、二十年間の営農継続で猶予税額が免除される措置を廃止する。
 (3)猶予期間中に身体障害などやむを得ない事情で営農継続が困難となった場合は農地の貸し付け(営農の廃止)をしたときも納税猶予を継続。
 (4)災害・疾病などやむを得ない事情のため、一時的に営農できない場合は営農継続しているものとする取り扱いを明確化する。
 (5)納税猶予適用者が特例適用農地を譲渡した場合に納付する猶予税額に係る利子税について税率を年三・六%(現行年六・六%)に引き下げ。
 (6)農用地区域内の特例適用農地を農業経営基盤強化促進法の規定に基づき譲渡した場合は、総面積の二〇%を超えても、納税猶予の取り消し事由としない(譲渡した割合に応じた猶予税額及び利子税を納付)。
 《国税》
 ▽地方道路税について都道府県及び市町村(特別区を含む)に対し道路の費用に充てる財源を譲与するとの目的規定を都道府県及び市町村に対し財源を譲与するとの目的規定に改め、その名称を地方揮発油税(仮称)に改める。
 《地方税》
 (1)自動車取得税及び軽油引取税を目的税から普通税に改め、使途制限を廃止する。
 (2)地方道路譲与税の名称を地方揮発油譲与税(仮称)に改め、地方揮発油譲与税(仮称)、石油ガス譲与税及び自動車重量譲与税の使途制限を廃止する。
 (3)軽油引取税の課税免除措置についてはエチレンその他の石油化学製品を製造する者がその原料の用途に供する軽油に係るものは引き続き地方税法本則による措置とし、その他は三年間の措置とした上で存続する。
 (4)軽油引取税に係る営業用バス、トラックの交付金措置を、軽油引取税の暫定税率も含めた税率の検討がなされる今後の税制抜本改革時までの間延長する。
 《国税・地方税》
 ▽〇九年一月一日から一一年十二月三十一日までの間の上場株式などの配当所得及び譲渡所得などに対する税率を一〇%軽減税率(所得税七%、住民税三%)とする。
 ▽少額の上場株式など投資のための非課税措置の創設
 (1)上場株式などの配当所得及び譲渡所得などに係る一〇%軽減税率が廃止され二〇%本則税率が実現する際に、以下を骨子とする少額の上場株式など投資のための非課税措置を創設する。
 (1)居住者など(満二十歳以上の者に限る)は金融商品取引業者などの営業所に非課税口座を開設できるものとする。
 (2)非課税口座において当該口座を開設した日の属する年の一月一日から十年内に生ずる上場株式などに係る配当所得及び譲渡所得などには所得税と住民税を課さない。
 (2)金融所得課税の一体化については金融商品間の課税方式の均衡化や上場株式などの配当所得と譲渡所得などとの間における損益通算の範囲の拡大を踏まえ、引き続き検討。
 ▽確定拠出年金制度
 (1)企業型確定拠出年金に導入される個人拠出(いわゆるマッチング拠出)の掛け金はその全額を所得控除の対象とする。
 (2)確定拠出年金の拠出限度額は次の通り引き上げる。
 (1)企業型は他の企業年金がない場合は月額四万六千円から五万千円に、他の企業年金がある場合は月額二万三千円から二万五千五百円に。
 (2)個人型は企業年金がない場合は月額一万八千円から二万三千円に引き上げる。
 ▽生命保険料控除の改組
 (1)所得税
 (1)生命保険契約などのうち介護(費用)保障または医療(費用)保障を内容とする主契約または特約に係る保険料などについて、現行の一般生命保険料控除と別枠で四万円の所得控除(介護医療保険料控除)を創設する。
 (2)一般生命保険料控除及び個人年金保険料控除の適用限度額をそれぞれ四万円(現行五万円)とする。
 (3)一二年分以後の所得税について適用する。
 (2)個人住民税
 (1)生命保険契約などのうち介護(費用)保障または医療(費用)保障を内容とする主契約または特約に係る保険料などについて、現行の一般生命保険料控除と別枠で、二万八千円の所得控除(介護医療保険料控除)を創設する。
 (2)一般生命保険料控除及び個人年金保険料控除の適用限度額をそれぞれ二万八千円(現行三万五千円)とする。
 (3)一般生命保険料控除、介護医療保険料控除及び個人年金保険料控除の適用がある場合における合計適用限度額は七万円とする。
 (4)一三年度分以後の個人住民税について適用する。
 《国税》
 ▽間接外国税額控除制度は廃止する。内国法人が外国子会社から受ける配当などの額について、内国法人の各事業年度の所得金額の計算上、益金の額に算入しないこととする制度を創設する。
 ▽電子証明書を有する個人の電子情報処理組織による申告に係る所得税額の特別控除制度の適用期限を二年延長する。
 《地方税》
 ▽新幹線の開通によりJRから経営分離した並行在来線の鉄道施設に関する固定資産税と都市計画税の特例措置、不動産取得税の非課税措置を七年延長する。
 《国税・地方税》
 定額給付金には所得税と個人住民税を課さない。


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