20081211 日本経済新聞 大阪夕刊
緊急融資を利用した職員の話からは、倹約に苦心する様子や「超安定型」のはずだった将来設計への不安ものぞく。
「収入は減るのに出費は増える一方。生活設計も狂ってきた」。四十代後半の男性職員が最も気掛かりなのは、来春に高校進学を迎える次女らの学費。高校二年の長女の大学進学の夢もかなえてやりたい。「すぐに現金が必要なわけではないが、低利なので備えとして借りた」
月に七万円の住宅ローンは支払期間が十七年余り残る。月の手取り額が約三万円減ったため繰り上げ返済する計画を中止した。家計を預かる妻から月四万円の小遣いを減らすという通告はないが「やぶ蛇になりかねないので、妻にやり繰りの内容はとても聞けない」という。
五十代前半の男性幹部職員は月の手取りが四万円余り減ったため、月の小遣いは五万円から一万五千円に。これまで外食だった昼食を愛妻弁当に変えた。
八年前に高齢の母親と同居するために建てた二世帯住宅のローンは、繰り上げ返済の計画を中止。数千万円のローン返済は退職金が頼みの綱だが、橋下改革で「退職金の五%カット」も始まるため悩みは尽きない。
自身の二人の子供は社会人になっているものの「学齢期の子供を抱える若い職員の士気をどう維持するかが組織としての課題だ」と懸念する。
五十代後半の男性幹部は月の手取りが六万円以上減った。三十万円は父親の世話をするために購入したマンションへの転居費用などに消えた。ローンが残る元自宅の売却の行方は決まっていない。
部下らを飲みに誘いにくくなった。「考えが古いかもしれないが、飲み会も円滑な職場運営のために必要なのだが」という。
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