20081211 日本経済新聞 大阪夕刊

 二〇〇九年度与党税制改正大綱の最終案が十一日、判明した。年間百万円を上限に最長五年間、総額で五百万円までの株式投資について配当と譲渡益を非課税にする制度を一二年から導入する。中小企業の法人税の軽減税率は現行の二二%を〇九年度から二年間一八%に引き下げる。社会保障費の財源として焦点になっているたばこ税増税については与党は同日、見送りの方針を固めた。(最終案要旨2面に)
 最終案は同日午前の自民党税制調査会(津島雄二会長)の幹部会に提示された。同日午後の党税調小委員会、与党税制協議会を経て、十二日に正式決定する。
 たばこ税を巡っては、社会保障費の伸びを年二千二百億円に抑える目標を緩めることに伴う財源として増税する案が政府内で浮上。十一日、津島自民税調会長は幹部会の中で「絶対に上げるなと皆さんに言われている。今後の検討課題として考えたい」と述べ、〇九年度税制改正大綱には盛り込まない方針を示唆した。幹部会終了後、自民税調顧問の町村信孝前官房長官は「今回の改正ではたばこ増税はない」と明言した。
 自民党の保利耕輔、公明党の山口那津男両政調会長は同日午前、都内のホテルで来年度予算編成を巡って会談し、「社会保障費に充てる目的でたばこ税を引き上げるのは望ましくない」との認識で一致した。
 松本純官房副長官は十一日午前の記者会見で、「最終的に大綱が出てくれば尊重しながら検討を進めたい」と述べた。松本副長官は来年度予算編成での社会保障費の扱いについて「大綱が出た後に考えたい」と語った。
 少額投資優遇税制の創設は個人の金融資産を貯蓄から株式市場に振り向ける狙い。一方で、来年度税制改正では、株式投資の譲渡益や配当にかかる税率を一〇%(本則二〇%)に軽減している現行の措置を〇九年以降も三年間継続する方針。少額投資優遇税制はこの軽減税率の適用がなくなる一二年からとする。
 具体的には年間の新規投資額で百万円を上限に、一人あたり一つの非課税口座を持てるようにする。二十歳以上が対象で、同口座から投資した上場株式などの配当や譲渡益が非課税になる。非課税期間は十年間。年間一人一口座を五年間開設できるようにする。毎年の新規投資額の合計ベースで最大で五百万円が非課税対象になる。


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