20081211 日本経済新聞 朝刊

今後2年の購入分対象
 自民党税制調査会(津島雄二会長)は十日、来年から二年間に購入した土地について譲渡益の非課税枠を設ける方針を固めた。五年超の長期保有を条件とし、その後に売却して利益が出た場合は一千万円を上限に課税所得からの控除を認める。中小企業の法人税の軽減税率に関しては、現行の二二%を来年度から二―三年程度は一八%に引き下げる方向だ。
 十一日の党税調幹部会で原案を提示し、十二日にまとめる来年度与党税制改正大綱に盛り込む。
 土地譲渡益の非課税枠は法人、個人に関係なく適用する。時限措置で不動産取引の活性化を狙うとともに、長期保有を条件として短期転売による利益確保などを排除する。二〇〇九年に購入した土地を最短の五年保有で売却した場合、一四年以降の譲渡益から一千万円までの所得控除枠が利用できる。
 例えば四千万円で購入した土地を五年経過後に五千万円で売却した場合、申請すれば一千万円の譲渡益は全額が控除対象となる。現行制度で五年超の長期保有の土地の譲渡益課税は(1)個人は二〇%(所得税一五%、住民税五%)(2)法人は二二―三〇%(法人税)――となっている。
 〇九―一〇年に土地を購入した企業には法人税の優遇措置も設ける。新規に土地を購入した場合、それから十年間に他の保有地を売却して譲渡益が出ても八割(一〇年取得分は六割)程度の法人課税の繰り延べ(圧縮記帳)を認める。ただ課税を猶予する譲渡益は、新しく購入した土地の取得額を限度とする方向だ。
 譲渡益課税に関する減税措置は、柳沢伯夫税調小委員長が先月末に「三年間の非課税措置の検討」を表明。しかし「土地売却が増えて土地市場の需給が悪化する」との批判の声もあがり、当面の購入を促進しつつ短期の転売は抑制する方式に切り替えた。
 一方、十日の党税調幹部会では、資本金一億円以下の中小企業の所得金額のうち年八百万円以下の部分に適用される二二%の軽減税率について、二―三年程度は一八%に下げる方針も確認した。



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