20081205 日本経済新聞 朝刊

 自民党税制調査会(津島雄二会長)は四日、現在は国税である所得税に限っている住宅ローン減税について、新たに住民税も対象とする方針を固めた。所得税だけでは中・低所得層に減税の恩恵が十分、浸透しないと判断した。控除額は寿命が長い優良住宅の場合で、所得税・住民税を合わせて十年間で六百万円までとする方向だ。十二日に決定する予定の二〇〇九年度与党税制改正大綱に詳細を盛り込む。
 住宅ローン減税は、ローンを組んで住宅を購入した個人に対し、ローン残高の一定割合を所得税額から差し引く制度。現行制度の控除額はローン残高二千万円を上限に、十年間合計で最大百六十万円となっている。自民党税調は麻生太郎首相が過去最大規模の住宅ローン減税の実施を表明したのをうけ、具体策を検討していた。
 新制度はローン残高五千万円を上限に、一般住宅の場合で十年間合計の控除額を最大五百万円、省エネルギー効果が高い住宅で同五百五十万円、「二百年住宅」と呼ばれる長期優良住宅で同六百万円とする方向だ。
 住民税も減税対象にするのは、中・低所得者層の場合、引き上げた控除額が毎年の所得税額を上回ってしまい、拡充した制度を活用しきれないケースがでてくるため。
 これまでは所得税から最大年五十万円、住民税から同十万円を差し引く案を検討していたが、党税調幹部は四日、それぞれ最大年三十万円ずつ控除する案を検討する考えを示した。
 四日の党税調正副会長・顧問らの幹部会合では津島会長が「地方税(住民税)にも分担をいただく」と表明、出席者からも異論は出なかった。公明党も同日の与党税制協議会で自民党に住民税を控除対象に加えるよう提案した。


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