20081205 日本経済新聞 夕刊

 厚生労働省は五日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の雇用保険部会に雇用保険制度の見直し案を提示した。加入条件である「一年以上の雇用見込み」を「六カ月以上」に緩和するほか、再就職が難しい人向けの失業給付日数を六十日上乗せするなどが柱。手薄だった非正規労働者の雇用の安全網を整備する狙い。雇用保険法改正案として来年の通常国会への提出を目指す。
 雇用保険に加入するためには、週二十時間以上働き、一年以上の雇用見込みという条件を満たす必要がある。だが契約期間が短期の非正規労働者の場合、「一年以上」の条件に満たず、保険に加入できないケースが多い。期間を半分にすることで加入対象者が広がるようにする。
 失業した場合の給付は現在、年齢や加入期間に応じ、離職前賃金の五〇―八〇%を支給している。厚労省案では高齢や雇用情勢の悪化などを理由に再就職が難しいと認定した人については給付期間を六十日延長する。
 契約期間満了の際に契約を更新しない「雇い止め」にも対応。三年未満で離職した非正規労働者への給付を最大で百八十日に拡充する。これらは政府・与党が五日午後にまとめる新雇用対策にも盛り込まれる見通しだ。
 厚労省はこのほか、労使折半の雇用保険料率を現在の一・二%から二〇〇九年度に限って最大〇・四%引き下げる案も提示した。過去の部会で労働側は反対を表明しており、政府案を受け入れるかどうかが焦点になる。



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