20081127 日本経済新聞 朝刊
米証券大手リーマン・ブラザーズが破綻した九月中旬以降、株式相場が急落するたびに証券会社の営業担当者は顧客への状況説明に追われた。
昨年末から直近までの株価下落率は日経平均が四割、上海総合指数が六割、ロシアRTS指数で七割に達した。「分散投資」をうたい文句に伸びてきた投資信託も十月は五年三カ月ぶりの資金流出に転じた。株式、債券、為替、商品――。市場の混乱は次々に波及し、資産運用で逃げ場のない個人は苦戦している。
その証拠に、個人マネーは銀行預金に還流している。日銀統計によると、九月の個人預金残高は前年同月比三%増となった。官民あげて旗を振ってきた「投資」への流れは今後も続けるべきなのか――。リスク性商品の人気が離散するなかで、証券界は説明責任が問われる。
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