20081121 日本経済新聞 朝刊
財政再建重視の声も
政府の経済財政諮問会議は二十日の会合で、社会保障制度の充実に向けて二〇一五年度に必要になる国と地方の財政負担を試算した。社会保障の機能充実や国債の発行抑制など複数の選択肢で算出。消費税換算で四%台前半―八%台半ばの追加財源が必要となる。ただ増税分を機能の充実に使うか、財政再建に振り向けるかなどで、関係者の意見の開きは大きい。
試算は医療・介護の充実や財源の安定など四つの政策について、それぞれ必要な財源額を民間議員がまとめた。年末までにまとめる「社会保障・税財政改革中期プログラム」で示す財源の議論のたたき台となる。
具体的には、国が決めた基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げるためには約三兆円、消費税換算で一%の財源が新たに必要となる。これに加えて政府の社会保障国民会議が四日にまとめた報告書で示した医療や介護サービスの充実を実現すると、追加財源は約十一兆円、消費税では三・三―三・五%に膨らむ。
諮問会議はさらに、財政再建も進めるために必要な財源額も試算。社会保障の給付が増えても国と地方の借金である「公債」の発行が増えないようにするには三兆円、一%の消費税が必要。国民会議の試算にこれを加えると、機能強化と財政健全化の両立には四%台前半の引き上げを迫られる。
機能強化はしないで、今は借金でまかなっている財源をすべて税で確保する財政再建重視のシナリオでは約二十兆円、六%の消費税が必要。機能強化も財政再建もすべて満たすためには、約二十八兆円、消費税で八・三―八・五%の追加財源が必要だとした。
同日の会合ではどの試算を採用するかの結論は出ていない。機能強化と財政再建のどちらを重視するかで関係者に意見の違いがあるためだ。
民間議員で社会保障国民会議座長でもある吉川洋東大教授は会議で、がん治療や在宅介護、基礎年金の最低保障などを充実すべきだとの資料を提出。一方、自民党には改革では将来への負担先送りを避ける仕組みとすべきだとする財政再建派の意見も強い。
焦点は諮問会議を運営する与謝野馨経済財政担当相の考え方だ。同日の会議でも経財相は消費税について「政治的に考えると、一定の幅が想定される」と指摘。自民党総裁選に出馬した時には「二〇一五年度までに消費税一〇%をお願いしたい」と発言しており、上げ幅は「五%」が諮問会議の議論の底流にある。
関係する経済官庁は「まず社会保障にかかわる借金がこれ以上増えないようにしたうえで、機能強化を図るのが結論では」とみる。今回の試算に基づくと、このために必要な消費税の引き上げ幅は四%台前半。五%の枠内におさまる数字だ。
対立点を解きほぐしても、中期プログラムに具体的な税率の引き上げ幅と時期を盛り込めるかは不透明。内閣府幹部は「今回の試算をどこまで反映できるかは分からない」と率直に認めている。
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