20081120 日本経済新聞 朝刊

 中間報告では基礎年金の拡充に加え、受給資格期間(二十五年)を例えば十年に短縮したり、育児期間中の国民年金保険料を免除するなど、大きく八つの検討項目を挙げた。多くの見直しに新たな財源が要る。
 検討項目の中には、税以外の財源を捻出(ねんしゅつ)しようと腐心していることもうかがえる。例えば、働く高齢者の年金額を減らす在職老齢年金の見直し。単純に高齢者への給付を増やせば、新たな財源が要る。
 このため、同時に保険料算定の基礎となる標準報酬月額の上限(六十二万円)の引き上げも検討。高所得者の負担が増える分をそのまま給付に反映させず、一定程度に抑えることも視野に入れ、働く高齢者への給付増の財源を賄う考えを打ち出した。負担に見合う給付が得られない不公平が広がるほか、団塊の世代ら高齢世代の給付増を現役世代の負担で賄う構図となり、世代間の対立も助長しかねない。


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