20081113 日本経済新聞 朝刊
東京都渋谷区神宮前で起きた爆発火災で、出火元のイベント企画会社「ブロンコ」経営の横山信一さん(60)方の焼け跡から十二日午後、横山さんの母、喜代子さん(88)と妻、洋子さん(55)の遺体が見つかった。横山さんは全身やけどで重傷。長男(29)と次男(23)ら四人も煙を吸うなどして軽傷という。
横山さんが救急搬送中に「一階の作業場で火薬を調合中に爆発した」と話したことから、警視庁原宿署は調合ミスで爆発が起きた疑いがあるとみて、火薬類取締法違反や業務上過失致死傷容疑を視野に、横山さんの回復を待って事情を聴く方針。
調べなどによると、横山さんは「ビル横山」の名で映画やテレビの爆発や銃撃などのシーンで使われる特殊効果音を手掛け、業界で知られた存在だった。自宅一階にある作業場に映画撮影用の拳銃などに使う火薬類を保管していたという。
東京都などによると、原則として火薬類の貯蔵などには経済産業省や都からの許可が必要になる。火薬量が規定より少ない場合などは許可が不要。同社や横山さんは許可を受けていなかった。
横山さんは六人暮らしで、喜代子さんと洋子さんの遺体は横山さん方の一階風呂場と二階南側の居間でそれぞれ見つかった。長男と次男は三階にいたが、爆発音に気付き二階ベランダから飛び降りて逃げた。長女(26)は外出中だった。
火事は十二日午後零時半ごろに発生。爆発音とともに燃え広がり、横山さん方と向かいの民家計二棟約二百二十平方メートルを全焼したほか、周囲の住宅の外壁などを焼き、約六時間後に鎮火した。
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