20081031 日経MJ(流通新聞)

 経済産業省が発表した商業販売統計(速報)によると、九月の小売業の販売額は前年同月比〇・四%減の十兆六千九百億円と一年二カ月ぶりに前年実績を割り込んだ。金融危機による株価急落の影響で個人資産の目減りや賃金不安が拡大している。年末商戦に向け個人消費の落ち込みが懸念されているが、早くも買い控えの動きが広がっていることを裏付けた。
 九月の商業販売額は五十三兆四千四十億円と前年同月に比べ三・一%増えているが、全体の八割を占める卸売業が四・〇%増えたのが大きい。けん引役も鉱物・金属材料卸売業(一五・〇%増)などで、衣服・身の回り品卸売業は一〇・四%減。家具・建具・じゅう器卸売業も五・四%減と落ち込んだ。
 小売業を業種別に見ると百貨店などの各種商品小売業が三・三%減り、織物・衣服・身の回り品も二・二%減っている。ガソリン高の影響と若者の車離れが深刻になっている自動車は〇・五%減だった。
 小売業販売額の月別推移を見ると七月は前年同月に比べ二・〇%増だったが、八月には〇・七%増と伸び率が縮小。九月には〇・四%減とマイナスに転じた。中でも大型小売店(百貨店・スーパー)は七月こそ〇・三%増だったものの八月には一・〇%減。九月になると減少幅が二・二%減と広がっている。
 商業販売統計は消費の動きを、「モノ」の販売活動の側面からとらえた個人消費の重要な判断指標といえる。
 消費支出の半分を占める「サービス」関連の動向を示す経済指標としては、三十一日に家計調査が発表される。




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