20081024 日本経済新聞 夕刊

 「過ちを犯した」――。米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン前議長=写真=は二十三日、下院監視・政府改革委員会で開いた公聴会で、金融危機の震源となった米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)について、金融監督上の不備があったことを認めた。
 四時間にわたる公聴会で、民主党のワクスマン委員長は前議長を「金融市場の規制緩和について最有力の支持者だった」と指摘。証券化商品を活用したサブプライムローンの膨張について「規制を求めなかった点において間違えたのではないか」などと厳しく追及した。
 前議長は証券化商品の大半は金融機関のリスク管理上、うまく機能したと説明したが「金融機関の自己利益の追求が、株主や株主資本を最大限守ることになると思いこんだ点で過ちを犯した」と答えた。ワクスマン委員長は「自由で競争的な市場を最善とするあなたの信条が正しくなかったのか」などと重ねて詰問。前議長は「その通りだ」と絞り出した。
 税金を使った金融安定化に批判的な世論を背景に、米議会では問題の責任追及の動きが激しくなっている。批判の矛先は前議長ら政策当局者だけでなく、格付け会社トップなどにも向けられており、さらに対象が広がる可能性が高い。
(ワシントン=米山雄介)


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