20081019 日本経済新聞 朝刊

 厚生労働省は確定給付企業年金と厚生年金基金について、給付を設計しやすいように規制を緩和する。職種や加入期間ごとに給付内容に格差をつけたり、給付額を従来より抑えたりすることを認める。二〇一二年三月末に廃止する税制適格年金を持つ中小企業が、これらの年金に移行しやすいようにする。二十一日に開く「企業年金研究会」で正式に決める。
 年金給付の設計としては、加入期間に応じて一定額を与える定額制、給与に応じて給付額が決まる給与比例制などがある。従来は一つの給付設計の中で違うメニューを用意することはできなかった。今後は給与比例制を選んだ場合でも、一般職と専門職で給付計算の乗率に差をつけることができるようになる。
 給付額に上限や下限を設けることも認める。給与比例の給付設計の場合、高い給与の従業員には高額の年金を支払わなければならない。これは基金にとって財政的な負担となる。上限を設ければ負担が減るため、複数の企業で年金基金を運営しやすくなるとの判断だ。
 厚労省は厚年基金や確定給付企業年金の使い勝手を良くすることで、税制適格年金の受け皿としたい考えだ。


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