20081002 日本経済新聞 夕刊

 参院は二日午前の本会議で、麻生太郎首相の所信表明演説への各党代表質問に入った。首相は基礎年金の財源を保険料から税金のみに置き換える制度改革について「全額税方式はよい方法と考えている。一つの選択肢として議論を進めてもらえればと思う」と述べ、今後の検討課題との考えを示した。民主党の輿石東参院議員会長への答弁。
 首相にとって「ねじれ国会」の主戦場となる参院で初の論戦。輿石氏は二〇〇八年度補正予算案について「審議拒否も引き延ばしもするつもりはない」として、成立後の速やかな衆院解散・総選挙を求めた。首相は「衆院解散という政局より景気対策など政策の実現を優先したい」と強調した。
 首相は一一年度までに国と地方の基礎的財政収支を黒字化する目標に関して「達成すべく努力するという方針は一貫している」と言及。後期高齢者医療制度の見直しでは「廃止するのではなく改めることが必要だ」と重ねて強調した。
 輿石氏は公明党の支持母体の創価学会などを念頭に「税制上優遇されている宗教法人が選挙対策の中心拠点となって政党以上の選挙を行っているといわれている」とけん制。首相は「政教分離原則は宗教法人の政治的活動を排除する趣旨ではない」との見解を示した。
 自民党の山崎正昭参院幹事長は首相と民主党の小沢一郎代表による党首討論の早期開催を要請。首相は「来週の予算委員会で小沢代表と議論したい」と語った。


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