20080824 日本経済新聞 朝刊
基礎年金の国庫負担割合を将来も二分の一に引き上げず、現行の三六・五%にとどめた場合、自営業者らが加入する国民年金の積立金が二〇四七年度に枯渇するとの厚生労働省の内部試算が二十三日、明らかになった。国民年金を含む全国民共通の基礎年金の給付財源が賄えなくなり、すべての公的年金の給付財源が不足する事態に陥る。
政府は〇四年の年金改革で〇九年度までに国庫負担を二分の一に上げると決めたが、必要な二兆円余りの財源のメドは立っていない。現行では今世紀半ばから積立金を計画的に取り崩し給付に充てる予定だが、国庫負担を上げなければ積立金の取り崩しが早まる。
試算では、年金の給付水準を現行制度で約束している「現役世代の手取り収入の五〇%以上」よりも下げ、四〇%強に抑える前提。それでも現在十兆円弱の国民年金の積立金は約四十年後に底をつく。継続審議となっている〇八年度の国庫負担割合を三七%強に上げる法案が成立しても、五三年度には枯渇する。
近い将来に国庫負担引き上げが実現し対応が遅れた間の財源を補えれば制度は維持できるが、給付水準の引き下げや保険料アップが必要になる可能性がある。
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