20080731 日本経済新聞 地方経済面

 足利銀行の藤沢智頭取は日本経済新聞のインタビューに応じた。同行を傘下に置く持ち株会社、足利ホールディングスの二〇一〇年上場を目指し、収益源を多様化する必要性を強調。投資信託や生損保商品などの販売を拡充するとともに、受け皿となった野村グループの企業再生ノウハウを生かし、M&A(合併・買収)仲介などの手数料収入を伸ばす考えを明らかにした。来年二月ごろに中期経営計画を公表する意向も示した。
 藤沢氏は栃木県内を中心とする営業地域の現状を「原油高などの影響を受けて資金ニーズが落ち込んでいる。経済環境は大きく変わってきた」と指摘。自己資本比率が六%台半ばと、全国の地銀の中で最低レベルであることを踏まえ「行員一人ひとりが死にものぐるいでやらないと他行に追いつけない」と奮起を促した。
 地域密着型金融を推進するなど、民営化前の経営路線の継承を改めて打ち出したうえで「収益源の多様化が一番大きな課題だ」と述べた。具体的には投信をはじめとする金融商品の販売に伴う手数料収入のほか、企業再生ビジネスの強化などを挙げた。
 営業戦略に関しては北関東に埼玉を加えた既存の営業地域をベースとする考えを改めて表明。特に「群馬や埼玉はマーケットとして有望だ。店舗網全体を見て最適配置になっているかどうかを検討している」と語り、新拠点の設立も含め、両地域での営業を強化する考えも示した。
 北関東地域の地銀再編をめぐっては「(地方銀行協会に加盟する)六十四行が未来永劫(えいごう)あり続けることはないだろう」と指摘。「どうなるかを考えるのは頭取として当たり前の話だ」と述べた。
 県内経済界などからシンクタンクの創設を求める声が出ていることに関しては「必要性は痛感している。県経済をダイナミックに分析することがないのは地元にとって大きな痛手だ」と述べた。
 足利銀は破綻前に栃木県などと組んでシンクタンク「とちぎ総合研究機構」を立ち上げた経緯があるが「過去に戻るわけではない。できれば銀行主体でやりたい」と語り、野村総合研究所との連携を模索しながら、同行主体のシンクタンク設立を検討する考えを明らかにした。
 足利HDへの地元出資に関しては「(大株主である)野村グループの仕事だ」と述べるにとどめた。
【図・写真】足利銀行の藤沢智頭取はインタビューでシンクタンク設立を示唆した
がん保険の待ち期間ゼロ。








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