20080729 日本経済新聞 朝刊
政府の経済財政諮問会議は二〇〇八年度中に、税制改革が企業の収益や家計に与える影響を分析する。昨年から年金や医療といった社会保障制度を軸に給付と負担の関係を分析してきたが、新たに税制が経済成長に与える影響を独自に試算する。景気の減速感が強まる中、成長力を高める税制改革の議論につなげる狙いだ。
諮問会議の民間議員が二十九日に開く会合で、〇八年度後半に議論する課題を提示する予定。税制と経済の分析を柱の一つに位置づける。
政府は六月末にまとめた経済財政運営の基本方針(骨太の方針)で「消費税を含む税体系の抜本的な改革について、早期に実現を図る」とした。しかし産業界の要望が強い法人税率の引き下げや、控除制度の見直しなどの議論は詰まっていない。
消費税や法人税の改革は経済や財政への悪い影響が注目されがちだが、諮問会議は経済成長に貢献する効果も詳しく分析する。例えば法人税率を下げる場合、日本に進出する企業が増えれば将来の税収増につながる。消費税率の引き上げによる個人消費への影響も数値で分かりやすく示す。
〇八年度の課題はほかに羽田空港の国際化を柱とした航空自由化の工程表作りや、道路特定財源の使い方を見直すことを柱とする。
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