20080727 日本経済新聞 朝刊
中小企業庁は中小企業の後継者の相続税を大幅に軽減する「事業承継税制」を適用するための条件を固めた。経営者は前もって役員の中から後継者を決め、会社を継がせる時期などを明記した承継計画を策定、経済産業相の認定を受ける。条件を満たせば、相続する株式への課税価格の減額幅を現行の一割から八割に拡大する。
中小の後継者難の解消を目指した「中小企業経営承継円滑化法」が五月に成立。十月の施行を控え適用条件をまとめた。税軽減の内容は昨年末の税制改正で決まっているが、関連法案の提出は来年の通常国会になるため、成立後、十月の円滑化法の施行にさかのぼって軽減措置を適用する。
税優遇の対象となる企業は、製造業では資本金三億円以下または従業員三百人以下、サービス業では同五千万円以下または同百人以下とする。サービス業でも、ソフトウエア業や旅館業などでは条件をさらに緩和する。
上場企業や子会社が上場している企業などは優遇の対象外。総資産のうち不動産や有価証券、現預金などの「特定資産」の合計が七割以上を占める企業や、総収入のうち「特定資産」の運用による収入が七五%以上になる企業も優遇措置を適用しない。個人資産を管理するだけで事業実態のない企業が課税回避を目的に利用するのを防ぐためだ。
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