20080726 日経プラスワン

 食品や化粧品、ペット用品など、様々な試供品(サンプル)を紹介する店舗やインターネットのサイトが増えている。サンプルは無料または格安で、販売品と同じサイズのものも多く、お得感がある。試してから買えば、無駄遣いもなくせる。シンプルライフならぬ「サンプルライフ」を楽しむコツを探った。
 二〇〇八年七月上旬のある夕暮れ時。東京・表参道(渋谷区)にある様々な商品サンプルを展示・配布する店舗「サンプル・ラボ」に約三十人が列をつくった。大半は二十―四十代とみられる女性。店内には化粧品や食品のサンプルが並び、販売品と同じ大きさのものも多い。午後五時に入店手続きが開始。来店客は手にしたかごに次々にお目当ての品を入れ、二十分ほどで棚はほぼ空になった。
 パンケーキなどお菓子を中心に五個のサンプルをもらった女性会社員(27)は「毎週のように来る。主に食べ物が目的。新商品を試すのは楽しい。おいしかったら発売が待ち遠しくなる」と話す。
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 同店は販促支援などを手掛けるメル・ポスネット(東京都台東区)が〇七年に開設。入会金三百円と年会費千円を払って会員登録すると、会員資格によって来店一回につき五―十個のサンプルを無料でもらえる。来店には予約が必要で、一時間単位の入れ替え制。数十種類を展示し、二週間ごとに入れ替える。展示品はホームページで確認できる。資格は来店や友人紹介などで付与されるポイントによって上がる。
 インターネットのサンプル配布サイトでは食品などのほか、パソコン関連や教育サービスの無料サンプルもある。約三十五万人が無料で会員登録する「サンプル百貨店」は、毎月七万―十一万個程度を配布する。自動車で「一泊二日のレンタカー旅行」という変わったサンプルもあった。
 サンプルを無料でもらうには仮想通貨「サンプラー」が必要で、アンケートへの回答などで付与される。人気の無料サンプルは多くが抽選で、外れても申し込みに必要な額の半分のサンプラーを失う。同サイトを運営するルーク19(東京都新宿区)の飯島淳代代表は「欲しいという熱意がある人が入手できるようにした」と説明する。定価より安い価格でのサンプルの販売もあり、この場合はサンプラーがいらないこともある。
 サンプルを実際に見ることができる場も設けている。ホテルなどにブログを持つ会員が集まり、企業の担当者の説明を聞く催しを開催。その場で配るサンプルの大半が実物サイズで、一回の参加で約二万―四万円相当をもらえる。抽選倍率は十―十五倍に達する。コンビニエンスストアなどの店頭で、事前にサンプル百貨店から入手したハガキと引き換えに発売後の商品をサンプルとしてもらうサービスもある。いずれも申し込みにサンプラーが必要だ。
 無料で「もらえる」サンプルと、有料で「試す」サンプルをそろえるサイト「モラタメ」は、サンプルの感想報告などでポイントがもらえ、イーバンク銀行で現金化できる。無料での登録会員が約十万人。無料サンプルはクイズやアンケート、商品への熱意の表現などで獲得者が決まり、缶飲料二十四本など、まとまった数量のものが多い。有料サンプルは先着順で、価格は「ほぼ送料だけ」(運営元のドゥ・ハウス、東京都港区)とお得。発売後三十分程度での完売もしばしばだ。
 一方、会員登録しなくても利用できるのは、ファンコミュニケーションズのサイト「サンプルファン」。各種サンプルの配布情報を掲載し、申し込み手続きは各企業のホームページで直接行う。無料会員登録をすれば、会員用の特別なサンプル情報を見ることができる。
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 競争が激しいサンプルを獲得するコツの一つは、ブログの開設だ。企業はサンプルを使った人が口コミで評判を広めることを期待する。これに大きな効果があるのがブログで、中には「ブログ開設者だけを配布対象とするサンプルもある」(ルーク19)。ブログを持たない人はサイトやメールマガジンをこまめに見て、新着情報を見逃さないことが大切だ。
 一方で、サンプル配布各社は「無料・格安だけが目的の人が増えると、販売促進を目的





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