20080720 日本経済新聞 朝刊
固定のローン金利に「ポスト・デフレ」の状況を反映したような上昇基調がみられる一方、変動金利はほとんど上がっていない(グラフB)。なぜか。変動金利の変更は春と秋の二回という事情もあるが、短期金融市場での金利操作を通じて変動金利に直接影響を与える日銀の金融政策に現時点で動きがない点が大きい。
物価高にもかかわらず日銀が利上げしないのは、今の物価上昇は好景気による需要の強まりではなく、原材料価格の高騰で起きているためだ。利上げは物価高で弱まっている需要をさらに弱め、景気にマイナスと分析している。
早期利上げの可能性は小さそうだが、日銀が静観を続けるとは言い切れない。将来の物価上昇予想が増えると、物価高を受け入れる雰囲気や安いうちに買おうという心理から、需要が強まることもあるからだ。物価高と賃金上昇の悪循環に陥れば、日銀が利上げでインフレ心理を冷やす公算もある。日銀はそうした事態が直ちに起きるとはみていないが、物価予想の動向は注視している。
利上げがあれば、変動金利だけでなく、将来の一段高を織り込んで固定金利もさらに上昇するかもしれない。固定金利に影響を与える長期金利(国債利回り)は、中長期的な金利予想に左右されるためだ。変動型で借りる人は、変動金利が将来上がり始めた際に固定型に切り替えようとしても、固定金利もさらに上がっている事態も想定し、金融政策の方向に注意する必要がある。
固定のローン金利に「ポスト・デフレ」の状況を反映したような上昇基調がみられる一方、変動金利はほとんど上がっていない(グラフB)。なぜか。変動金利の変更は春と秋の二回という事情もあるが、短期金融市場での金利操作を通じて変動金利に直接影響を与える日銀の金融政策に現時点で動きがない点が大きい。
物価高にもかかわらず日銀が利上げしないのは、今の物価上昇は好景気による需要の強まりではなく、原材料価格の高騰で起きているためだ。利上げは物価高で弱まっている需要をさらに弱め、景気にマイナスと分析している。
早期利上げの可能性は小さそうだが、日銀が静観を続けるとは言い切れない。将来の物価上昇予想が増えると、物価高を受け入れる雰囲気や安いうちに買おうという心理から、需要が強まることもあるからだ。物価高と賃金上昇の悪循環に陥れば、日銀が利上げでインフレ心理を冷やす公算もある。日銀はそうした事態が直ちに起きるとはみていないが、物価予想の動向は注視している。
利上げがあれば、変動金利だけでなく、将来の一段高を織り込んで固定金利もさらに上昇するかもしれない。固定金利に影響を与える長期金利(国債利回り)は、中長期的な金利予想に左右されるためだ。変動型で借りる人は、変動金利が将来上がり始めた際に固定型に切り替えようとしても、固定金利もさらに上がっている事態も想定し、金融政策の方向に注意する必要がある。