20080703 日本経済新聞 朝刊

 大手損害保険各社がアジア事業の拡大に向けて体制・組織を見直している。損害保険ジャパンはアジア事業を統括する持ち株会社を九月にシンガポールに設立する。日本興亜損害保険は年内にも中国・深〓に現地法人を設立する方向で調整中。経済成長が続くアジアで収益を拡大し、国内事業の不振を補う狙いだ。
 シンガポールに設立する損保ジャパンの持ち株会社は、マレーシアやタイの現地法人や合弁会社計六社を傘下に収め、アジア全体の戦略拠点とする。これまで東京に置いていた経営戦略の権限を移し、事業展開を迅速にする。
 アジアで新規事業への取り組みも加速する。タイで十月から農家の干ばつリスクに対応する天候保険の引き受けを始めるほか、インドでは提携先の金融機関を通じ、今秋をメドに自動車保険や火災保険を販売する。
 日本興亜は保険引き受けの免許取得を目指し、中国当局に深〓での現地法人の設立を申請中だ。
 最大手の東京海上ホールディングスは七月、海外部門にアジアや米州担当と欧州・中東担当の二人の役員を据え、海外の事業展開を強化した。
 損保各社は少子高齢化の進展や新車販売の減少を受け、国内の自動車保険を中心とした事業構造の見直しを迫られている。海外からの収益の確保は急務で、組織や体制を見直して事業のスピードを上げる。

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