20080702 日本経済新聞 朝刊

 金融庁は日本、第一、明治安田、住友など生命保険十社に対し、保険金の不払い問題で業務改善命令を週内にも発動する方向で最終調整に入った。会社側の調査内容や再発防止策を精査した結果、顧客対応がなお不十分と判断した。十社には継続的な監視の下で業務改善を求めるほか、不払いを巡る情報開示の拡充を促し、顧客保護の徹底を図る。(解説7面に)
 業務改善命令を出すのは大手四社のほか、大同、富国、三井、朝日の国内計八社と、アメリカンファミリー、アリコジャパンの外資系生保二社。十社を一斉に処分する異例の措置となる。今回の処分は生保の保険金不払い問題に一定の区切りを付ける意味合いもある。
 金融庁は契約者保護の観点から、各社の自主的な取り組みだけでは不十分と判断。今回の業務改善命令を通じて、定期的に改善報告書を提出させることで、改善の進ちょく状況を監視していくことが重要だとみている。
 金融庁は〇七年二月に生保三十八社に対して保険金の不払いなどの実態を調査するよう命じた。対象となった各社は昨年十二月までに調査を終了。保険金の不払いは合計で九百六十四億円、百三十一万件に上ったことが明らかになっている。
 調査の結果、大手四社で不払い件数・金額が突出していることが判明。金額では、四社はいずれも百億円を超えており、中小生保の数倍から数百倍の規模。その後の再発防止策や経営努力を考慮したうえでも、業務改善命令を発動するのが妥当と判断したようだ。


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