20080618 日経MJ(流通新聞)
二〇〇八年上期(一―六月)のMJヒット商品番付の横綱は「プライベートブランド(PB=自主企画)食品」と「糖質・糖類ゼロ」。燃料・食材の値上がりに伴う消費者の節約志向、メタボリック(内臓脂肪)症候群対策に代表される健康志向に沿った商品・サービスが上位を占めた。環境保護意識の高まりからエコ関連も健闘。番付入りしたのは日常生活に欠かせない商品が目立ち、景気停滞ムードが広がる中、消費の萎縮をうかがわせる結果となった。(関連記事3、16面に)
東の横綱はイオンの「トップバリュ」やセブン&アイ・ホールディングスの「セブンプレミアム」に代表される「PB食品」。原材料や原油の高騰を受け、即席めん、マヨネーズ、食用油、しょうゆなど消費者になじみ深いナショナルブランド(NB)食品が相次いで値上がりし、NBより安いPBに消費者の支持が集まっている。
トップバリュの袋めんは五月の売り上げが前年同月に比べ六倍、「シーフードヌードル」(七十八円)などのカップめんは二倍に拡大した。セブンプレミアムも八十八円のカップめんを発売。NBカップめんのメーカー希望小売価格は百七十円前後で、PBは半値に近い。セブンプレミアムはヨーグルトや食パンなども売れ行き好調。セブン&アイ傘下のイトーヨーカ堂やヨークベニマルでは加工食品の売上高に占めるPB比率は五月下旬時点で一割を占めるまでに伸びた。イオンとセブン&アイのPB売上高合計は三年内に一兆円に達する見込みだ。
■「メタボ」配慮
西の横綱は発泡酒やコーヒー飲料の「糖質・糖類ゼロ」。国の医療制度改革により、企業の健康保険組合などは四月からメタボ対策として社員らの特定健診・特定保健指導の実施が義務付けられた。にわかに腹回りを気にし始めた消費者も多く、糖質・糖類ゼロが支持されている。
糖質ゼロの発泡酒は今年、大手ビールメーカー四社の商品が出そろった。一―四月累計では発泡酒全体に占めるシェアは二割に拡大。糖質を抑えた糖質オフ発泡酒も含めると発泡酒市場のほぼ半分を占める。
糖類ゼロの缶コーヒーのけん引役はアサヒ飲料が四月に発売した「ワンダ ゼロマックス」。五月末までの販売数量は年間目標の四割に当たる百二十四万ケースに上り、計画を上回るペースで売れている。
糖類は糖質の一部で、砂糖や果糖など「一般的に口に入れると甘く感じるもの」(サントリー)。一方、糖質は糖類のほか、でんぷんや糖アルコールなども含む。糖質ゼロ商品の方が使用できる原材料の制約を受けるため、商品化のハードルが高いといわれる。
メタボ健診のスタートを機に、今後も糖質・糖類ゼロ商品など健康対応商品がヒットを飛ばす可能性は高い。
両大関には情報家電が入った。東の「五万円ノートパソコン」はPB食品と同様に生活防衛的な色彩が強い。台湾メーカーが先陣を切り、外資系大手も追随。一人二台目の需要を喚起する原動力にもなっている。
西の「ブランド携帯」は「Wooo」「AQUOS」などテレビブランドの携帯電話機。薄型テレビで培ったブランド力を携帯販売にも活用した。薄型テレビにとどまらず、デジタルカメラのブランドを付けた携帯の販売も好調。高いブランド力が消費者にもたらす安心感は、消費者の「守り」の姿勢を映しているとも言える。高級ファッションブランド「プラダ」を冠した携帯も登場し、今後も広がりそうだ。
東の関脇「カーボンオフセット」は環境保護関連の代表例。七月に日本で開催する主要国首脳会議(洞爺湖サミット)の主要議題は地球温暖化対策。森林保護活動などを通じ、温暖化ガス排出の相殺効果を盛り込んだカーボンオフセット付き商品・サービスが人気を呼んでいる。
お断り 「マーケット仕掛人」と「マーケティング 売り手の考え」面は休みました。
二〇〇八年上期(一―六月)のMJヒット商品番付の横綱は「プライベートブランド(PB=自主企画)食品」と「糖質・糖類ゼロ」。燃料・食材の値上がりに伴う消費者の節約志向、メタボリック(内臓脂肪)症候群対策に代表される健康志向に沿った商品・サービスが上位を占めた。環境保護意識の高まりからエコ関連も健闘。番付入りしたのは日常生活に欠かせない商品が目立ち、景気停滞ムードが広がる中、消費の萎縮をうかがわせる結果となった。(関連記事3、16面に)
東の横綱はイオンの「トップバリュ」やセブン&アイ・ホールディングスの「セブンプレミアム」に代表される「PB食品」。原材料や原油の高騰を受け、即席めん、マヨネーズ、食用油、しょうゆなど消費者になじみ深いナショナルブランド(NB)食品が相次いで値上がりし、NBより安いPBに消費者の支持が集まっている。
トップバリュの袋めんは五月の売り上げが前年同月に比べ六倍、「シーフードヌードル」(七十八円)などのカップめんは二倍に拡大した。セブンプレミアムも八十八円のカップめんを発売。NBカップめんのメーカー希望小売価格は百七十円前後で、PBは半値に近い。セブンプレミアムはヨーグルトや食パンなども売れ行き好調。セブン&アイ傘下のイトーヨーカ堂やヨークベニマルでは加工食品の売上高に占めるPB比率は五月下旬時点で一割を占めるまでに伸びた。イオンとセブン&アイのPB売上高合計は三年内に一兆円に達する見込みだ。
■「メタボ」配慮
西の横綱は発泡酒やコーヒー飲料の「糖質・糖類ゼロ」。国の医療制度改革により、企業の健康保険組合などは四月からメタボ対策として社員らの特定健診・特定保健指導の実施が義務付けられた。にわかに腹回りを気にし始めた消費者も多く、糖質・糖類ゼロが支持されている。
糖質ゼロの発泡酒は今年、大手ビールメーカー四社の商品が出そろった。一―四月累計では発泡酒全体に占めるシェアは二割に拡大。糖質を抑えた糖質オフ発泡酒も含めると発泡酒市場のほぼ半分を占める。
糖類ゼロの缶コーヒーのけん引役はアサヒ飲料が四月に発売した「ワンダ ゼロマックス」。五月末までの販売数量は年間目標の四割に当たる百二十四万ケースに上り、計画を上回るペースで売れている。
糖類は糖質の一部で、砂糖や果糖など「一般的に口に入れると甘く感じるもの」(サントリー)。一方、糖質は糖類のほか、でんぷんや糖アルコールなども含む。糖質ゼロ商品の方が使用できる原材料の制約を受けるため、商品化のハードルが高いといわれる。
メタボ健診のスタートを機に、今後も糖質・糖類ゼロ商品など健康対応商品がヒットを飛ばす可能性は高い。
両大関には情報家電が入った。東の「五万円ノートパソコン」はPB食品と同様に生活防衛的な色彩が強い。台湾メーカーが先陣を切り、外資系大手も追随。一人二台目の需要を喚起する原動力にもなっている。
西の「ブランド携帯」は「Wooo」「AQUOS」などテレビブランドの携帯電話機。薄型テレビで培ったブランド力を携帯販売にも活用した。薄型テレビにとどまらず、デジタルカメラのブランドを付けた携帯の販売も好調。高いブランド力が消費者にもたらす安心感は、消費者の「守り」の姿勢を映しているとも言える。高級ファッションブランド「プラダ」を冠した携帯も登場し、今後も広がりそうだ。
東の関脇「カーボンオフセット」は環境保護関連の代表例。七月に日本で開催する主要国首脳会議(洞爺湖サミット)の主要議題は地球温暖化対策。森林保護活動などを通じ、温暖化ガス排出の相殺効果を盛り込んだカーボンオフセット付き商品・サービスが人気を呼んでいる。
お断り 「マーケット仕掛人」と「マーケティング 売り手の考え」面は休みました。