20080602 日本経済新聞 朝刊
家計や企業が普通預金や投資信託などから定期預金に資金を移す動きが鮮明になっている。日銀のまとめによると、四月の定期性預金残高は三百二十七兆円(速報値)と前年同月比五・五%増えた。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題が表面化した昨夏以降、金融・証券市場が不安定になったこともあり、投資信託への資金流入は細っている。投資資金を一時的に滞留させる受け皿となる普通預金なども減少している。
家計や企業が保有する定期性預金(定期預金や定期積金など)の月中平均残高は二〇〇七年八月に、要求払い預金(普通預金や当座預金などの合計)の残高を約二年ぶりに上回った。株価下落などを背景に、安定的に資金を運用できる定期預金が見直されているようだ。
預入期間別では一年物など短めの定期預金が人気がある。日銀によると「一年以上二年未満」の定期預金残高は三月末で百十兆三千億円で、前年同月に比べて一一・一%増えた。その一方で「五年以上六年未満」は二十三兆七千億円で、九・六%減。日銀が〇六年にゼロ金利政策を解除し、定期預金金利は上がり始めたものの金利水準はなお低く、多くの人は長期間の預け入れに慎重な姿勢を崩していないとみられる。
投資信託は五十一兆三千億円で前年同月比でみると一六・四%増だが、残高は〇八年二月をピークに減少傾向になっている。個人の株式投資も昨年後半から売り越し基調になった。「円高・株安を受け、市場で行き場を失った資金が定期預金に避難している可能性が高い」(第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミスト)との見方もある。
普通預金などの要求払い預金は四月の平均残高が三百十六兆九千億円と、同一・七%減少した。一九九〇年五月以来の大きなマイナス幅。現金も〇・七%増で九一年以来の低い伸びにとどまる。企業や家計は資金を「遊ばせておく」よりも、短めの定期預金で運用する選択を強めている。しばらくは定期預金で運用し、株式や投信への投資を改めて検討しようとする動きも広がったようだ。
定期性預金の残高は日銀の超低金利政策などを背景に、九九年末から減少に転じた。〇二年四月のペイオフ(預金の払戻保証額を一千万円とその利息までとする措置)解禁も影響して、〇六年九月までマイナス傾向が続いていた。
家計や企業が普通預金や投資信託などから定期預金に資金を移す動きが鮮明になっている。日銀のまとめによると、四月の定期性預金残高は三百二十七兆円(速報値)と前年同月比五・五%増えた。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題が表面化した昨夏以降、金融・証券市場が不安定になったこともあり、投資信託への資金流入は細っている。投資資金を一時的に滞留させる受け皿となる普通預金なども減少している。
家計や企業が保有する定期性預金(定期預金や定期積金など)の月中平均残高は二〇〇七年八月に、要求払い預金(普通預金や当座預金などの合計)の残高を約二年ぶりに上回った。株価下落などを背景に、安定的に資金を運用できる定期預金が見直されているようだ。
預入期間別では一年物など短めの定期預金が人気がある。日銀によると「一年以上二年未満」の定期預金残高は三月末で百十兆三千億円で、前年同月に比べて一一・一%増えた。その一方で「五年以上六年未満」は二十三兆七千億円で、九・六%減。日銀が〇六年にゼロ金利政策を解除し、定期預金金利は上がり始めたものの金利水準はなお低く、多くの人は長期間の預け入れに慎重な姿勢を崩していないとみられる。
投資信託は五十一兆三千億円で前年同月比でみると一六・四%増だが、残高は〇八年二月をピークに減少傾向になっている。個人の株式投資も昨年後半から売り越し基調になった。「円高・株安を受け、市場で行き場を失った資金が定期預金に避難している可能性が高い」(第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミスト)との見方もある。
普通預金などの要求払い預金は四月の平均残高が三百十六兆九千億円と、同一・七%減少した。一九九〇年五月以来の大きなマイナス幅。現金も〇・七%増で九一年以来の低い伸びにとどまる。企業や家計は資金を「遊ばせておく」よりも、短めの定期預金で運用する選択を強めている。しばらくは定期預金で運用し、株式や投信への投資を改めて検討しようとする動きも広がったようだ。
定期性預金の残高は日銀の超低金利政策などを背景に、九九年末から減少に転じた。〇二年四月のペイオフ(預金の払戻保証額を一千万円とその利息までとする措置)解禁も影響して、〇六年九月までマイナス傾向が続いていた。