20080531 日本経済新聞 地方経済面

 関東経済産業局は三十日、個人投資家がベンチャー企業に投資する際に税負担を優遇する「エンジェル税制」の適用企業として東京都内に本社を置く二社を認定した。両社への投資に対しては、二〇〇八年度の税制改正で創設されたエンジェル税制の所得控除制度が全国で初めて適用される。
 認定されたのはインターネットサービスのアルカーナ(東京・港、原田和英社長)と、相続や事業承継コンサルティングのユナイテッド・アドバイザーズ(東京・渋谷、西内孝文社長)の二社。同日、関東経産局の藤田昌宏局長が確認書を手渡した。
 新設の所得控除制度では、設立から三年未満など一定の条件を満たすベンチャー企業に出資した場合、総所得の四割か一千万円のどちらか低い方を上限に、投資額から五千円を引いた額を課税所得から差し引くことができる。例えば総所得額一千万円の個人が四百万円を投資した場合、五千円を引いた三百九十九万五千円を控除する。
 従来のエンジェル税制では、所得から差し引くことができるのは、出資した企業以外の株式を売却した際の譲渡益のみだった。
 新制度では、複数の企業に投資しなくても優遇を受けられるようにすることで、ベンチャー企業への投資を促す狙いがある。
【図・写真】確認書を交付する関東経産局の藤田局長(左)(さいたま市)