20080526 日本経済新聞 朝刊

 自民党の丹羽雄哉元厚相は二十五日のNHK番組で、社会保障費の伸びを年二千二百億円ずつ抑制する政府目標について「来年度は応じることができないというのが(党の)基本的認識だ」と述べた。自民党厚生労働部会で週内にも「来年度分の抑制は実現困難」との決議をまとめる見通しだ。
 同党の尾辻秀久参院議員会長も京都市内の講演で、目標達成は「絶対無理だ。骨太の方針で触れさせてはいけない」と述べた。基礎年金の国庫負担の二分の一への引き上げの財源は「消費税を上げるしかない」と明言。上げ幅については「三%程度は必要」との見方を記者団に示した。
 両氏は厚生労働族の幹部。発言は七十五歳以上を対象にした後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の見直しなどで、社会保障費のほかの分野にしわ寄せが及ぶことを懸念したものだ。