5月21日19時40分配信 毎日新聞


 損害保険会社が火災保険料などを取り過ぎていた問題で、東京海上日動火災保険など損保大手6社は21日、取り過ぎた保険料の総額が最終的に298億円に達する見通しであることを明らかにした。取り過ぎの契約件数は6社合わせて約133万件の見込み。損保業界では05年から07年にかけて、総額約400億円の自動車保険などの保険金不払い問題が起きており、相次ぐ不祥事に業界の体質が改めて問われそうだ。

 21日会見した各社の幹部は取り過ぎの原因を「保険商品が複雑化し、(顧客への)説明が不十分だった」(三井住友海上火災保険の柄沢康喜専務)などと説明し、陳謝した。各社は取り過ぎた保険料を契約者に順次返還している。

 取り過ぎ額の内訳は火災保険(セット販売が多い地震保険を含む)が237億円(約62万件)▽自動車保険が43億円(約68万件)▽その他の傷害保険などが18億円(約3万件)。契約1件当たりの取り過ぎ額は平均で2万円強となる。今年夏に再発防止策も含めた最終報告をまとめ、取り過ぎ額も確定する。

 取り過ぎ問題は06年、耐火性が高いツーバイフォー(2×4)住宅に火災保険料の割引を適用していなかったことで発覚した。さらに、1981年施行の新耐震基準に沿って建築された住宅への地震保険料割引や、5年以上無事故・無違反の「ゴールド免許」保有者への自動車保険料割引、自営業者の病気・けがを保障する傷害保険で、職種ごとの割引などが適用されず、保険料を取り過ぎていたことがわかった。

 問題の発覚後、6社は、金融庁の要請を受けて、すべての個人向け保険を対象に調査を進めてきた。【辻本貴洋】