20080516 日本経済新聞 朝刊
自動車保有台数の減少は「十年で五十九兆円」という政府の道路整備中期計画の見直し作業にも影響を与えそうだ。国土交通省は計画の基礎資料となる「将来の交通需要推計」を今秋をメドに改定し、五年間に短縮した新計画をつくる。需要推計には自動車の保有台数も加味されるため、今回の結果は事業規模の圧縮材料になる可能性が出てきた。(1面参照)
現行の中期計画で使ったのは二〇〇二年の需要推計。交通量のピークは二〇年と想定していた。ただ実際には〇五年実績で推計値を六%近く下回る。「自動車保有台数の伸びは〇五年実績で推計値より百四万台も少ない」などの問題もあり、需要予測が過大との批判を浴びている。
国交省は有識者検討会を通じ需要推計の見直し作業を進めている。道路の需要はすべての車が移動する総距離を計算し、交通量を予測して推計する。前提の自動車保有台数が減少に転じると交通量も減る。人口減が進む地方を中心に投資に見合う効果が得られず、白紙に戻る道路整備も出てくるとみられる。
税収の減少も予想される。自動車関係の税金には、ガソリンにかかる揮発油税や、自動車を買った人が払う自動車取得税などがある。国交省によると、自動車関係の税収見込みは〇八年度予算で約八兆円(国税と地方税の合計)。政府はこれらの道路特定財源を〇九年度から一般財源に切り替える予定だが、税収の一部を環境や社会保障などに回す案に支障が出る可能性もある
自動車保有台数の減少は「十年で五十九兆円」という政府の道路整備中期計画の見直し作業にも影響を与えそうだ。国土交通省は計画の基礎資料となる「将来の交通需要推計」を今秋をメドに改定し、五年間に短縮した新計画をつくる。需要推計には自動車の保有台数も加味されるため、今回の結果は事業規模の圧縮材料になる可能性が出てきた。(1面参照)
現行の中期計画で使ったのは二〇〇二年の需要推計。交通量のピークは二〇年と想定していた。ただ実際には〇五年実績で推計値を六%近く下回る。「自動車保有台数の伸びは〇五年実績で推計値より百四万台も少ない」などの問題もあり、需要予測が過大との批判を浴びている。
国交省は有識者検討会を通じ需要推計の見直し作業を進めている。道路の需要はすべての車が移動する総距離を計算し、交通量を予測して推計する。前提の自動車保有台数が減少に転じると交通量も減る。人口減が進む地方を中心に投資に見合う効果が得られず、白紙に戻る道路整備も出てくるとみられる。
税収の減少も予想される。自動車関係の税金には、ガソリンにかかる揮発油税や、自動車を買った人が払う自動車取得税などがある。国交省によると、自動車関係の税収見込みは〇八年度予算で約八兆円(国税と地方税の合計)。政府はこれらの道路特定財源を〇九年度から一般財源に切り替える予定だが、税収の一部を環境や社会保障などに回す案に支障が出る可能性もある