20080510 日本経済新聞 朝刊

 日本生命保険は中小企業融資で、三菱東京UFJ銀行と提携する。日本生命が銀行代理店となり、希望する中小企業に三菱東京UFJ銀の無担保ローンを取り次ぐ。五月末をメドに首都圏で始める。日本生命は中小企業の顧客サービスを強化し、保険販売の拡大を目指す。三菱東京UFJ銀は日本生命の営業網を活用し、融資先を広げる。
 既に金融当局の許認可を取得した。日本生命が四月に新設した「都心企業部」が三菱東京UFJ銀の融資窓口となる。担当者は二十人程度。東京二十三区を中心とした首都圏の中小企業が対象となる。企業が日本生命の担当者に融資を申し込むと、三菱東京UFJ銀の審査を経て契約手続きができる。融資が実現すれば日本生命は三菱東京UFJ銀から手数料を受け取ることができる。
 日本生命も顧客企業への融資をしているが、長期の貸し付けに限っていた。三菱東京UFJ銀との提携で融資サービスの幅を広げ、顧客利便を高める狙いがある。
 国内の生保市場は保険金の不払い問題や少子化などの影響で、縮小傾向が続いている。苦戦する個人向け保険に比べ、中小企業の経営者保険や、その従業員向けの保険などは開拓余地があるとみて、サービス拡充をテコに攻勢をかける。
 また今回の提携を機に、三菱東京UFJ銀との関係を深め、日本生命の保険商品の銀行窓口での販売にも弾みを付けたい考えだ。
 一方、三菱東京UFJ銀は既に、明治安田生命保険や大同生命保険などと、同様の業務提携をしている。国内最大の営業網を持つ日本生命を加えることで、中小企業融資のすそ野を一層広げる。