20080416 日本経済新聞 朝刊

 現役世代の五倍かかるとされる後期高齢者の医療費負担をどうするかが第一の課題だ。現状で政府は公共投資を重視しているが、社会政策重視に方針転換すべきだ。負担の維持は財源の多様化で対応する必要がある。
 医療機関の経営もテーマになる。病院経営は労働集約の面と装置産業に似た面を併せ持っている。医療の質を高めるにはスタッフの人件費が重くなる。最新医療機器をそろえるには借入金もかさむ。病院経営を見直し、自立経営できる仕組みを築くことが重要だ。
 レセプトの電子化や社会保障番号制など、医療のIT(情報技術)活用に注目している。医療費は国民で負担しなければならないが、中身が透明で公平なことを担保するのにITは一役買いそうだ。導入の意義は高まっていると考える。
 かどわき・ひではる 68年東大法卒、三井銀行(現三井住友銀行)入行。98年さくら銀行(同)常務、00年専務。01年三井住友銀行専務を経て02年三井住友フィナンシャルグループ専務、03年副社長。04年より日本総合研究所理事長。経済同友会幹事

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