20080408 日本経済新聞 夕刊
「タブー視せず議論を」
がんなどの命にかかわる病気では、健康保険が使える治療と保険が使えない治療を併用する「混合診療」を認めるべきだとの意見が一般成人の約八割を占めることが、特定非営利活動法人「日本医療政策機構」(東京・千代田)の調査で分かった。
現在は混合診療を受けると、保険でまかなえる治療部分も全額自己負担となっている。厚生労働省は「お金がないと進んだ治療が受けられない恐れがあり、現行の保険制度を揺るがしかねない」と保険制度上の混合診療を原則禁止しているが、政府の規制改革会議は全面解禁を主張。昨年十一月には東京地裁が「禁止する法的根拠はない」と判決(国が控訴)を出している。同機構の近藤正晃ジェームス事務局長は「タブー視せずに是非を議論すべき時期にきている」と話している。
調査は今年一月に全国の一般成人四千人を無作為に抽出し調査票を郵送、千八十二人(二七・一%)が回答した。「抗がん剤など生命にかかわる治療」と「幅広い治療」の二つのケースに分けて、混合診療を認めるかの賛否を尋ねた。
その結果、生命にかかわる治療では「賛成」「どちらかといえば賛成」が計七八・二%に達し、「反対」「どちらかといえば反対」は一八・〇%にとどまった。幅広い治療では賛成派が六六・八%、反対派が二九・四%で差は縮まった。
同機構によると、これまでの同様の調査では、二〇〇三年に日本医師会総研が実施した調査で一般国民や患者側の賛成が二割に満たなかった一方で、経済団体が行った別の調査では賛成が反対を上回るケースもあり、結果にバラツキがあった。近藤事務局長は「質問文が回答を誘導しているケースが多く、信用性に問題があった」と指摘。同機構の調査は賛成意見と反対意見をほぼ平等に紹介し、賛否を尋ねた。
厚労省はすでに一部の保険外診療を、保険治療と併用できる「先進医療制度」を設けている。「混合診療はすでに一部認めて、患者の要望には応えている。全面解禁は必要ない」と主張している。
同機構は医療政策の提言を目的に〇四年に設立。世論調査やシンポジウムを開くなどしている。
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