20080402 日本経済新聞 朝刊




 政府の経済財政諮問会議は一日の会合で、株式市場の活性化に取り組む方針を確認した。日本は他の先進国と比べて個人による株式への投資が少ないため、税制優遇される確定拠出年金(日本版401k)の拡充を目指す。検討課題の多くは昨年まとめた成長戦略にも盛り込まれ、実現には課題が多いのも実情だ。



 議論の土台となる民間議員の提言は、確定拠出年金の規模拡大が柱。「企業型」は企業が拠出し、従業員が株式など運用先を決める。提言は掛け金を増やすため、企業が拠出する掛け金に従業員が上乗せして資金を出す「マッチング拠出」の解禁を求めた。



 自営業者などに限っている「個人型」については、専業主婦や公務員などに加入資格を拡大。さらに六十歳から年金をもらうために必要な十年の加入期間を撤廃か短縮するよう要望した。株式は短期的にはリスクが大きいが、長期の資産形成を目指す確定拠出年金が広がれば、家計が保有する約千五百兆円の金融資産が株式投資に向かうと期待している。



 年金とは別に長期に保有した株式には、売買時などに税制の優遇措置を検討することも求めた。



 ただ、実現に向けた課題は多い。マッチング拠出は昨年四月の諮問会議でも民間議員が提案し、政府の「成長力加速プログラム」にも検討事項として盛り込まれたが、政策立案に向けた議論はほとんど進んでいない。



 問題は税制面で有利になりすぎるとして財政当局などとの調整がつかないことだ。大田弘子経済財政担当相も一日の会合後の会見で「確定拠出年金の見直しは税制の議論と絡む。昨年は税の議論がなかなか進まなかった」と述べた。



【図・写真】経済財政諮問会議を終え、記者会見する大田経財相(1日午後、東京・霞が関)

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