20080326 日本経済新聞 朝刊
大手企業が企業年金の運用改革に乗り出す。KDDIは年金資産を退職者や従業員など世代別に分割し、運用先や利回り目標を分けて運用効率を高める。松下電器産業は未公開株など新しい資産への投資額を一・六倍に増やして運用成績の向上を目指す。団塊世代の大量退職に伴う給付額の急増に備える一方、金融市場の混乱による株安の長期化など運用環境の悪化に対応する。日本株での運用比率が低くなるため、株式市場にも影響を与えそうだ。(企業年金は3面「きょうのことば」参照)
KDDI企業年金基金は四月から約二千四百億円の資産を、受給資格を持つ退職者、現役の従業員、剰余金の三つに分ける。退職者には約九百億円を振り向け、運用は年金支払いに支障が生じないよう国内債券など比較的安全な資産に配分。運用利回りの目標も年二%と低めに設定する。
現役の部分は利回り目標を年三・五%と高めに設定。給付開始まで時間の余裕があるため、外国株などに長期投資する。残りは剰余金として私募の不動産ファンドなどリスクが高い資産に投じ、基金が目標とする資産全体の運用利回り(年三・〇%)の達成に役立てる。こうした変更で日本株の運用比率は二九%から一二・五%に下がる。
今年度の企業年金の運用利回りは五年ぶりにマイナスに転じるのがほぼ確実。格付投資情報センター(R&I)によると、今年一月末までの約百三十基金の運用利回りはマイナス六・三九%。KDDIもマイナス六%に悪化しており、早めに運用改革に乗り出す必要があると判断した。
資産の多様化を急ぐ基金も多い。国内最大級の松下電器企業年金基金は、上場株式や債券に代わる未公開株など代替投資の配分枠を五%(六百億円)から八%(九百六十億円)に拡大する。代替投資は株式や債券と異なる値動きをすることが多く、リスクを分散できるためだ。一方で世界の主要市場の中でも低迷が際立つ日本株や低利回りの国債を減らす。
世界的にみても年金運用の多様化は進んでいる。米最大の運用資産を持つカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)は資産の九%強を代替投資に配分している。日本の企業年金基金の資産残高は昨年七月時点で約二十四兆円に達しており、市場の混乱が長引けば企業年金の改革に拍車がかかりそうだ。
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